超短編!(令和〜) | ナノ
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男友達の住む家にイケメンがいる件A

そこにいくと顔を合わせてしまう人たちがいる。
前回は半裸のエースさんだったが、今回居たのは、彼でなくてもう一人のほうだった。

「こ、こんにちは」
「久しぶりだね。ルフィの彼女ちゃん」

今回も部屋で待っててくれ、とルフィに言われてアパートのチャイムを押すと出てきたのはサボさんだった。う!笑顔が眩しい。エースさんとは違って、どこか優雅で貴族のような雰囲気を持つその人は私を見るなりふわりと極上の笑みを浮かべた後、靴を脱ごうとする私の手を取って支えてくれたので、そんな出鼻からの姫扱いに私の心はキュッとなる。エースさんといいサボさんといい、イケメン二人がいるこの部屋ァ!あああ、もう。あああ、もう!ここは天国でしかないよ!

「女の子を待たせるなんてな。おれならそんな事させないのに。ふふ」
しかもサボさんはそう言ってにっこりと笑って小さくウィンクをしてくる。そんな行為、許されるのは彼だけであろう(あ、エースさんがしてきても私は許す)。私は思わずはぅうーとなりつつも、すぐにハッと気づいて「彼女じゃありません!!」といつもながらの台詞を慌てて言った。

「いつもそう言うけど、本当に?」

すると、サボさんが私に近づいて身体を曲げ、間近にまで顔を近づければそう言ってきた。
澄んだ瞳にじっと見つめられ心臓がドクン!と跳ねる。
加えてあとちょっとでキスできそうなくらいのその距離に身体がかすかに震えた。ふあ、ん、あっ、んぐぅ!呼吸の仕方を忘れてしまいそうだ!

「そ、そうです!た!ただの友達で、本当に、友達で!」

はくはく、と変な息継ぎをしながらそう言った。「へぇ」。サボさんは次いで意地の悪そうな笑みを浮かべた。「…なら」。自身の顔を私の耳元までそっと移動させて、「ルフィには悪いけど」、そして小さく言ってくる。

「君を誘ってもいいってことだよね?」
「へぁ!?」

その甘すぎる囁きに思わず素っ頓狂な声が出て、顔がすぐさま熱くなった。
誘っても、誘っても、誘っても…!!?
その響きに私はますます呼吸がし辛くなったし、心臓はバクバクとうるさくなった。
しかも脳内はパニック状態でしかなく、私はまともな返答ができなくてうぅーーと動物みたいに唸るしかない。

ああ。昇天しそうだぁ。


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