ワンピ短編 | ナノ
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ランチタイムにて

皆で食堂に集まってのランチタイム。
私とローはA定食、ナミちゃんはきつねうどん、サンジくんはカレーライスを持っていた。そして私とローはいつも通りテーブルに並んで座った。

「あー、さっきの授業ほんっと眠かったー」
「ってか、お前寝てただろうが。口ぱっかーんと開けて」
「見てたの!?なら起こしてくれたらよかったのに!!」

椅子に腰かけながら呟いたその言葉に、ローは爽やかとは言えない笑みを浮かべてくつくつと笑う。
私はもう!とため息を吐きながら自分のトレイに乗せていた水のコップ二つのうち一個をローに渡し、ローのトレイから二組ある箸のうち一組を代わりにもらう。
ローはテーブルに備え付けてあるソースと醤油を二つとも手に持って、そして醤油を私に差し出した。ソースを自分のトンカツにかけ、私が醤油をトンカツにかけ終わるとすぐにその入れ物を受け取って元の場所へと戻してくれる。

「昨日あんたと遅くまでゲームしてたせいだよ…。このままだと午後の授業もきっと寝る…。ああもう…」
「お前が何度も『もう一ラウンド!』って諦めねぇからだろうが…。付き合った俺も眠くてたまらねえんだよ…」
「なら手加減して私に勝たせてくれたらよかったんだよ?」
「馬鹿が…。戦いに手ェ抜くなんてあり得ねえ」

いただきます!!
四人皆で手を合わせてそう言った。
私は箸を持つとお皿の中にあるきゅうりをつまんでサッとローの皿に乗せ、それと同時に向こうからはプチトマトを掴んだ箸が私のお皿へとやってきた。

「冷奴は?」
「今日は食べられる気分」
「そうか」

…そんないつものやり取りをしていると、ナミちゃんとサンジくんは私たちをはぁーと何故だか感心したような顔で見つめていた。

「?どうかした?」
「え?…いや、なんでも。…仲いいなあと思っただけ」
「そう?普通だけど。ねぇ?ロー」
「アァ?いつもこんなんだからよくわからねぇな」
「そう。もう、あれなの。えーとロギアロギア…」
「自然、な」
「そうそれー。ふああ。眠いー。このあとサボってどっかで寝ようかなぁ」
「ちょうど中庭の木のある場所がこれから日陰になる」
「あ!いいねぇ!行こう」
「あぁ」

私はナミちゃんに代返を頼むと、へへっと笑いながらトンカツを齧った。やっぱりトンカツには醤油だよね。
そしてお腹いっぱいお昼を食べて、ローと並んで木の側の芝生に寝転んだ。そんな私たちの近くを苦笑いしたナミちゃんとサンジくんが通り過ぎていった。

「あの二人付き合い始めたみたいだねぇ」
「はぁ?…そうだったのか。全然そうは見えねェ」
「バレバレでしょ。ローって鈍いんだね」
「…テメェもな」

えー?
何だか馬鹿にしているみたいなそのセリフに不満の声をあげつつ、太陽の光が木々の隙間から零れ落ちる暖かなこの場所に自然と笑みがこぼれた。
「あー幸せ」
思わずそう呟いた。
「ハァ。おれもだ」
ローも隣でそう呟いた。

ああ幸せ。
毎日が普通に自然に幸せすぎて本当に最高。


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