超短編!〜平成 | ナノ
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逆トリ先は高度1万

私が担当する機内であろうことかアクシデントが発生した。突然に乗客の一人が「苦しい…」と胸を押さえて苦しみ始めたのだ。こ、こういう場合には!!

「この中で!この中でお医者様はいらっしゃいませんか??」

まさか人生でこの台詞を言う時がこようとは思ってもみなかった。
すると、小さくざわめいた機内の中、禍々しい雰囲気と共に若い男性が私を見てこう言った。

「俺は医者だ」
「…。どなたか!!どなたか、心臓を!特に心臓を!!専門としたお医者様はいらっしゃいませんかーーーー??!!」
「お前今俺と目を合わせたよな?きれいに無視してんじゃねえ。それに俺は心臓にも詳しい」
「(ヒエエエーーー!!悪人、どうみても悪人!!)キャー!どなたか!どなたか警察官はいらっしゃいませんか?ボクサーでもプロレスラーでも相撲取りでもとにかく武闘派の方はッッ」
「だから無視してんじゃねえよ小娘が。スキャン。…。シャンブルズ!とりあえず血栓を抜き取っておいたからもうそいつは無事だ。それよりもここは何だ?俺は海にいて船に乗っていたはずなのにどうして今こんな場所にいる。しかも足元が不安定で気圧がおかしい。テメェ能力者だな?さっさと元に戻さねえとコレでぶった切るぞ」
「ギャアア刃物!しかも行動と発言が異常!!どなたかーーどなたか精神科医はッッ!!精神科医はいらっしゃいまッ…というかそれよりもとりあえずメイデーです機長ーーーッッメーイデーーーーーッッ!!」

私の人生完全にオワタ。


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