超短編!〜平成 | ナノ
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私の毎日の生活

私の朝はフライパンにお玉をぶつけながら潜水艦内を歩き回る事で始まる…。

ガンガンガン!!
「コラーー!!みんなさっさと起きて!!いつまで寝てんのこの寝坊助ッッ!!」
「「「ハイッ!!ごめんなさいーーー!!」」」
…そうすると皆あっという間に飛び起きてくれるからだ。

その後朝食が始まったんだけど、私はシャチがお皿にあったニンジンサラダをそーっとベポのお皿に移そうとしている現場を目撃し、キーー!と思わず大きな声を上げていた。
「何やってんの!!シャチ!残さず食べなさい!!」
「ハイィイイー!ごめんなさいっ!ちゃんと食べます!!」
…するとシャチはビシっと背を正してその行為を止め、うわああああーと言いながらニンジンサラダを口の中へと放り込み、けれどやっぱりその味が苦手なのか食べながらホロホロと涙を流していた。

そしてその後は潜水艦内の掃除。ちらりと覗いたベポの部屋はあまりにも片付いておらずゴッチャゴチャの状態だった。私は逃げだそうとしたベポの首根っこを掴むと声を荒げた。
「何なのよこの部屋は散らかしっぱなしで!!今すぐ片付けなさい!!」
「ハイ!!!ごめんなさい!すぐにやります!!」
…ベポはあっという間に部屋へとダッシュしてバラバラと散らばっている床の本を拾い集め始めた。

洗濯の時…
「もーー!クリオネ!また油で汚してる!!何度言ったらわかるの??ちゃんと腕まくりして作業しなさいって言ってるでしょ?!」
「…ゴメンナサイ」
クリオネはしゅん…と項垂れつつ、あわててツナギの裾を上へとまくり上げた。

昼食の準備の時…
「…ちょっとイッカク?何でつまみぐいしてんのかな??あなたのおかず、その分減らしておくよ?」
「ムグゥ!!!こっちに背を向けているのにどうしてわかったの!!??」
「私は背中に目があるんだからね!!」
背を向けたままそう言った私にイッカクはヒー!となりながらキッチンから逃げて行った。

午後のおやつの時は…
「今日何にしようかなー」
「なぁなぁ!!俺、ホットケーキがいいなぁ」
「ホットケーキ?ウニ、それ前も作ったけどまたいるの?」
「うん食いたい。何だろう、無性に食べたくなるんだよなぁ」
「ふーん。わかった!ちょっと待っててね」
「ヤッター」
「まとわりつかないでくれる?」
「は、はーい」

敵襲があった時…
「ヤベェヤベェ!!相手なんか強いんだけどッ!負けちまうよ!」
「ペンギン!あんたやればできる子でしょうが!!頑張りなさいよ!弱音吐くんじゃない!!」
「はいっ!頑張ります!!うぉりゃあああああーー!」

その後…
「痛ェー。痛ェよーー。切られたー」
「大丈夫??痛いの痛いの飛んでいけー」
「あ…痛くなくなった」
「頑張ったね。ヨシヨシ」
「へへ♪」


…とまあ、毎日こんな風に暮らしております。
私の食べた悪魔の実。「オヤオヤの実」。
きっと男の人が食べたらその人は「お父さん」みたいになってたんだろうけど、女が食べたってことで私はこの船のオカン状態。そうはなりたくないのにどうにも口うるさくなっちゃうから…正直…嫌な実を食べたなあって思ってる。

「…あ!ちょっとキャプテンまだ起きてるの?!!早く寝なさい!!もう12時過ぎたよ?!」
「…うるせぇな」
「あのねぇ!夜更かしばかりしてるからその目の下のクマがなかなか取れないんだよ??それに明日起きられなくなる!」
「うるせぇって言ってんだろ!!放っとけ!ガミガミガミガミ言いやがってクソッ」

そしてキャプテンは今私に対してものすごく反抗期みたい。

「あーもう、頭痛い…。キャプテンってばホント手こずる」
「大丈夫?!はい、バファ〇ンだよ!」
「あ、ありがとベポ」

そしてそして、頭痛かったり咳をしてると周りがマッハの勢いでこの薬くれる。


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