超短編!〜平成 | ナノ
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誰か助けてくれA

夏休みを目前に控えて、浮かれに浮かれまくっている私たち。朝からキャーキャー騒いでいると、やっぱり暑さでなのか苛々しながら「お前ら――」…と言いつつロー先生が教室に入ってきた。そして入ってくるなり「うわぁああああ!」って叫んで目を見開いた。
ま、そうだろうね。
そこから見える景色は…、というか、もうどの角度から見てもわかるんだけど、先生が今目にしているのは魅惑の水着コレクション。
本当に全員して上のシャツを脱いで水着姿となっているから、ある意味この教室は今、砂浜でのPV撮影を待つA○Bメンバーの控室状態だろう。

「お前ら何やってんだよ!!」
「水着着てるんです!」
「んなもん見ればわかる!!何でお前ら全員上半身水着姿なのかどうか聞いてんだァアアア!」
「みんなで夏休みに海に行こうって言ってて。それでこの間一緒にコレ買いに行ったんだよねー?」
「うん、そう!それで今日見せ合いっこしてるんだよねー」
「ねーvじゃねぇわ!!すぐに制服を着ろ!!今すぐにだ!」
ロー先生はくるっと背を向けてダアアア!と叫びながら頭をぐしゃぐしゃ掻きむしっていた。
「えー。じゃあ、ローせんせー。一個質問!」
「…何だ」
「どの水着の子を一番にナンパしたいですか?」
「うるせえよ!!どいつもこいつも対象外だ!!さっさとシャツを着ろ!」
「えー!若い男の人の意見聞きたいのにー!ねー教えてよ!!私たちモテたいしナンパされたい!」
「ハァ?…笑わせんな。テメェらみてぇなほぼ貧乳の集まり、ナンパなんかされなくて反省会すんのがオチだ」
「ちょ!!ローせんせー何それ酷い!というか、見るとこはちゃんとしっかり見てんじゃんエッチ!!おい!お前ら!全員スカートも脱ぐぞ!そんでローせんせーが脱げって言ったって言うぞ!」
「「「「おーー!」」」」
「待て待て待てェエエエーーー!!やめろォオオーー!!」


職員室にて

「ロー先生愛されてるな生徒たちに」
「そんなんじゃねーだろ…。ある意味苛めだ」
「あんなことするのはロー先生にだけだからな。…多少羨ましい」
「…ハァ。代われるもんなら代わってやるよ…。それに俺はここに勤務してるってだけでダチからは犯罪者扱いされてんだ…。やってらんねぇわ…」
「フォッフォッフォ。ネットにばらまく写真はコレでええかのぉロー先生。よく撮れておる。本当に犯罪者にしてやろう」
「だああああ。もう本当に辞めさせてくれ…」

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