2017バレンタイン | ナノ
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鷹と翠と緑と幽霊姫+赤

ある日突然彼女とゴースト娘が何かの祭典について話し合いを始め、それに赤髪がちょっかいを出していた。

「おい、お前!今は2月だ!バレンタインだ!チョコレートのお菓子を作るぞ!おい鷹の目!!クーベルチュールチョコレートを5キロばかり用意しろ!」
「…ばれんたいん?何それ」
「くー!!やっぱり知らねぇのかよ絶対そうだろうと思ってたけどな!!あのな!バレンタインっていうのは女子のためのイベントだ!今まで頑張った自分のためのご褒美としておいしいチョコレートを食う日なんだよ!!だから作るぞ!」
「…ご褒美?じゃあペローナは今まで自分は頑張ったって言いたいの?でもずっとここで何もせずに暮らしてるよね?」
「んな!!テメー!!クソッ!言うじゃねえか!!」
「ヒッヒッヒ。その通り過ぎて笑うしかねェ」
「黙れロロノア!お前だって稽古や筋トレくらいしかしてねぇじゃねーか!!あああ!じゃあいいよ!その日は自分にじゃなくて好きな奴のために作る日でもあるんだよ!一昔前はそれがメインだったんだ!好きな奴のためにチョコレート菓子を作るぞ!!」
「でもあたし好きな奴いないよ」
「ど、どうしたんだよ!お前この間赤髪が好きだって言ってたじゃねーか…。心変わりか?!」
「そうじゃない。赤髪が教えてくれたんだ。あたしの胸の苦しさは恋じゃないって」
「んな!クッソー!何でアイツそんなこと教育してんだよこんな時にィイイーーー!じゃあお前今すぐ誰か好きな奴作れよ!」
「おいおい幽霊のお嬢ちゃん。何言ってんだ。恋ってそういうモンじゃねえだろう??しようと思ってするもんじゃねえ、いつの間にやら落ちているのが恋なんだ」
「うるせえよ赤髪はもっともらしいこと言ってんじゃねー!お前が余計なことコイツに言ってなきゃスイーツ不足のアタシにチョコレートチャンスがあったってのに!!」
「でも、ま、弟子のお嬢ちゃん。バレンタインには義理チョコ≠チてもんも存在するぞ。あげる相手は好きな奴じゃなくてもいいんだよ。喜ばせたい奴がいたらあげりゃいい。あ、ちなみにオジサンチョコレートもらえたら嬉しいな。昔はかなりもらえてたんだが最近じゃ歳の所為かめっきりだから……ほら…もらえたチョコの数って自分の魅力度合いを示すバロメーターだろ?しかも過去の栄光がデカい分もらえなくなると…こう…自分がもうイケてねえんじゃねえかと思っちまって結構気分下がるんだよ…。…うん。だからガチで欲しい」
「…(赤髪が必死のチョコ欲しいアピールを…)」
「…(赤髪みたいな奴でもバレンタインのチョコレート欲しいのか…。意外だ…)」
「いやだよ。あたしココア嫌いなの知ってるでしょ?チョコレートの料理なんて作ってたら気持ち悪くなっちゃうじゃん」
「あー!チクショー!!そうだったな忘れてたよ!!ならどう頑張っても無理じゃねえか!チョコレート食えねえのかよ!!2月なのにィイイ!」
「…あー、そうなのか…そりゃ…残念だ。…うん。そりゃ仕方ねえ…な(しょんぼり)」
「お前ら…。たかがチョコレートくらいでマジになってんじゃねえよ。バレンタインなんて所詮菓子売ってる奴らが仕組んだ売り上げアップのための戦略だろ?意味わからねえじゃねえか。女が男に告白する日だと言ってたかと思えば義理チョコだの友チョコだの感謝している奴に送るだの…今や何でもありじゃねえか」
「ロロノアは黙ってろよ。もういい。アタシはあきらめて寝る。チョコレートの夢を見ながら寝るんだから邪魔すんな」
「オジサンもつまんないから新世界へ帰る(しょんぼり)」
「…感謝?今、ロロノア感謝って言った?」
「んあ?ああ言った言った。バレンタインは普段感謝している奴にチョコレートを贈るモンでもあるんだとよ」
「そうなんだ。フーン。ならあたし、ミホークにあげなきゃいけないね」
「え!」
「お!」
「わ!」
「ミホークにはあたしずっと感謝してる」
「…お前…」


…とりあえず、当面は出かける予定などなかったんだが俺は今すぐクーベルチュールチョコレートとやらを買いに行かねばならんな。