novel
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What's your name?(★付きの章で使用可)


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Long

空に溶けた少女
その景色に名前をつけるなら。

恐ろしいほど蒼い髪を持ったその少女は、
晴天に見合わぬ溜め息を、漏らす
ふっ、と一つ。
ふう、ともう一つ

「フローラ様?そのような所で何を・・・?」

フローラ、と様をつけて呼ばれたその少女は、声のした方を振り返り、曖昧な微笑みを創る
フローラにとってそれは曖昧なものでも、その微笑みを一度目にしたら焼き付いて二度と離れない
そう、フローラはうつくしい
現在進行形。過去形に変わることは、恐らく、ない

「ベランダに黄昏て溜め息を吐く少女・・・。
なんとうつくしきものでしょう。惚れ惚れ致しますわあ。」
「そんな・・・。私は貴女が思っているほどうつくしいものではないわ。」

そう、私はうつくしくはない、うつくしくはないのよ
それに、私はもっと澄んだ美しさをもっている人を知っているのですもの

「いいえ。貴女様はもう少しご自身のことに関心をもたれて。
この屋敷に訪れるもの達は皆、ルドマン家の富よりお嬢様のお心を奪おうと必死ですわ。」

その言葉で、フローラ、自分の胸がしくりと痛むのを感じた。

嗚呼、あの、あの、薄汚れた

あの、にくったらしい微笑が、神経を逆撫でする、ああ、吐き気が、吐き気が!
お前の瞳に
あの人が映るくらいなら
って、思ったけれども

でも、いやだ!いやだ!嫌だいやだ嫌

「フローラ様?」

その呼び掛けで、理性をなんとか取り戻す

わたしとしたことが、なんと、穢らしい

「ああ、リュカ様のことを案じていらっしゃるのですね。
大丈夫。お二人は堅い絆で結ばれていますわ。」

ああ、そうだ
わたしには元から
信じる他に選択肢はない

蒼い髪と
碧い血を引くその少女は
祈った


ひとかけらの曇りもない空にいつくその姿、まさに聖女といえよう





続きまーすとか言っといて放置。ごめんなさい

続き書きます、とりあえず結末は思い浮かんではいます




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