mitei 【藤倉くん】ダイアログ集 | ナノ


▼ 続・ちょっと苛々してた話

「なぁ藤倉ー。さっきのさぁ、」

「んー?」

「いや、もしかして乗り気じゃなかったのかなって。だとしたら無理に写真撮らせちゃったみたいで、何か悪かったな…とか思ったり」

「何で澤くんが謝るの?どうせ時間あったんだしいいじゃん。それに俺は慣れてるよ、こういうこと」

「あー、だろうな。そっか、うん。ならいいんだ」

「ん。それに澤くんの『はい、チーズ』聞けたし。…あれはちゃんと録れたし」

「とれ…え?何て?ってかあれ普通じゃないの?写真撮る時『チーズ』って言わない?」

「言うよ?あとは普通にいち、にー、さん!とか」

「さん!じゃ口閉まっちゃうじゃん」

「じゃあいち、にー、さん、しーとか?」

『次はー○○駅ー。○○駅ー』

「あー、もう着いちゃったな。早ぇー。じゃあ俺ここで、って藤倉?何この手」

「え、ああいや!ゴメンゴメン、また明日ね」

「んー、よし、一緒に降りるか!」

「え、あっちょ、澤くん?!手!繋いだまんま…」

「ふう。電車、行っちゃったな。次はまた10分後だって。お、良かった。ベンチ空いてる。ほら藤倉、ここ座れよ」

「え、まさか」

「さっきの分、次の電車までは付き合ってやる」

「…っ!うん!」

「その満面の笑みをさっきの写真でも…いや、何でもない」

「ふふっ。何なら次の電車でうちに来てもいいんだよ?」

「お前ん家行ったら何されるか分かんないから却下」

「ひどい…。否定できないけど」

「だろ。今付き合ってやってるだけでも有り難く思えよ」

「うん。ありがとう。…ねぇこの後やっぱり俺の家」

「行かない」

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