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「大野橙くん?だっけ」
「うわっ?!誰!!何っ?!」
部活終わり。校門で突然声を掛けられた大野は驚きで持っていたスマホを危うく落としそうになった。
「ビビり過ぎだろ。そんなにビビるくらいならあんな事しなきゃ良かったのに」
「アンタ確か三年の…ってかあんな事って何の事だよ」
「写真。残念だったねぇ、思い通りにならなくて」
「うぐっ、何でアンタが知って」
「ね、それより教えてよ。この時何があったのか」
「良くは知らねぇよ。声は聞こえなかったし」
「でも、この写真の二人以外にも居たはずだよ。もう一人」
「居た…けど、だから何で知って」
「ふふ。やっぱりね」
あの外面野郎にここまでさせるなんて。やっぱりあの子には、何かあるんだなぁ。
「何だか楽しくなりそうだ」
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