♪あれ 松虫が鳴いている〜
「いっけいけどんどおおおおおん!!!」
「あ゙あ゙あ゙あ゙バカヤロー小平太ァ!そこの壁こないだ塗り直したばっかだったんだぞゴラー!!」
♪あれ 鈴虫も鳴き出した〜
「だーかーらァ!予算はどうやってもこれ以上やれんと言っとるだろうが!」
「だから、それはお前の力量不足だと言ってるんだ」
「毎度毎度無茶苦茶な予算案作る奴がそれを言うか!」
♪あとから馬おい追いついて〜
「ぎゃああああ長次これどうしたのー!?」
「………」
「事務のおばちゃんの手伝いで草刈りしてたら鎌でスッパリ!?だからあれほど気をつけてっていったのに!」
「………すまん」
「ああああいいから!そこ動かないでね!気付いてないかもしれないけど顔真っ青だからね!」
「…伊作、ちゃんと前を向いて」
「え!?何なんか言っ…いたあああ!!!」
「ぎゃー!善法寺先輩が倒れてきた薬棚の下敷きにー!」
♪あ〜きの夜長を鳴きとおす〜
「…ああ面白い、虫のこえ」
「一ノ瀬先輩、そういう無駄な現実逃避はよくないと思いますよ」
「…いたのか、三郎次」
「アンタ大概失礼だな」
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