余裕なんてもの最初から有りはしない 八万hit企画作品/玲様へ 気付けば最近いつもメフィストさんが居る気がする…とくに。燐君とか雪男君とかの男の子達と話してるときとか…。 「あ。雪男く…っ!」 「…え?名前、さん?」 どういうことだ…一瞬にして私はメフィストさんの部屋に居た… ただ雪男君と少し話そうとしただけなのに。 「…メフィストさん」 「はい?」 「また、ですか…。」 そうまたなんだ…。もう何回も何回も続いている。そんな彼に嫌気も差してきてるがもう諦めた 「…名前が悪いんですよ?私以外の男と仲良さそうに話すなんて」 「な、そんなの…メフィストさんも同じじゃないですか!」 「私がいつ仲良さそうに貴方以外と話しましたか」 シンラさんとか…あんな素敵な女の人が側にいる…それだけで私も苛々していた。するとメフィストさんは私を軽々と抱き上げて目線を自分と合わせた 「っ、!」 「…あまり私を嫉妬させないで下さい。もしかしたら自分でも止められないようなことをしてしまいそうですから」 「それは、…私もですからね…?」 恥ずかしいというかなんというか…。やっぱりメフィストさんには適わないな…最終的には丸め込まれてしまっているんだから 「メフィストさ…」 ピピピと電子音が響く。それは私の服のポケットの中からで…いきなりその服のなかにメフィストさんの手が入ってくると私を抱き上げたまま鳴ったままの携帯をジッと見ている 「燐くん…ですか」 「っ、メフィストさん!」 「ほう、貴方は私以外の男も名前呼びなんですね…ああ、そう言えば奥村先生もでしたか」 まずい…。これは非常にまずい…私を抱き上げたままのメフィストさんは恐ろしいくらいの笑顔だ そして電子音が止まり部屋には静寂が訪れた 「…名前」 「は、い…?」 「愛してます」 「…はい」 そうか、この人は酷く嫉妬深くて…私のことをとても大事にしてくれる… そんな私の大事な人なんだ END...menu |