主従関係から始まる恋 八万hit企画作品/彩菜様へ メフィストはピンクの傘を宙にかざして魔法円を描いていく。彼がいる場所は人の気配はないとある空き地だ。そして指を宙に浮かせてパチン、と静かな場所に響き渡る…宙に描かれた魔法円が光を放つするとでてきたものにメフィストは楽しげに目を細めた 「…私を召喚したのは貴方?」 「ええ、そうですよ」 完璧といっても誰もが納得するほどの美しい少女だった。そんな彼女は面白そうに笑いながらメフィストの元へと降りてきた 「…貴方悪魔?なんで物質界に居るの」 「そうですねえ、…物質界の平和を祈っているからですよ」 メフィストの言葉を聞いた瞬間名前はあり得ないとでもいうような顔をする。それを見たメフィストは口角を上げた 「まあ、貴方の思うように思えばいい。…ああ、そういえば…貴方は悪魔ではないようですね?」 「…そう。私は悪魔じゃない。…知りたい?」 ふ、と彼女が纏う空気が変わったそしてメフィストの首に腕を巻き付けて首元を指先で撫でる。それでも笑っているメフィストに名前はふつふつと苛立ちが湧いて唇をそっと開く…そこには白く光る牙が存在していた 「アインスツヴァイドライ!」 「っな!ちょっ、と…!」 指を鳴らして名前を一瞬にして拘束する。突然のことで驚いたようだが直ぐに何か呪文を唱えるとメフィストに拘束されたものを消し去った 「ほう…。魔法ですかっ。貴方魔女でもあるんですね!」 「…そう」 まるで新しい玩具を見つけた子供のように喜ぶメフィストはいつの間にか名前の傍に行き両肩を掴む 「私の使い魔になって下さい」 「…どうせ拒否権はないんでしょう?」 「おや、よくお分りで」 名前は深いため息をつくと仕方ないと言うように少し微笑んだ 「私が飽きるまでなら。」 「飽きさせませんよ」 自分のものにしたいと名前に感じたメフィスト。それを恋や愛という感情だと気付くのはそう遠くない未来だ END...menu |