終わりは悪役のような台詞で 10000hitリクエスト作品 沼田様へ なんとも王道な命令なのだろう。そんなことを思いながらも渡された物を悔しながらにも着る 白いエプロンにふわふわのレースが付いた…世間でいうメイド服だ 何故こんなものを着なければならないかと言うと負けたからだ、彼との勝負に。 「メフィスト!私と勝負しなさいっ」 「もう少し大人しくできないんですか?…で、勝負とは」 「これっ!このゲームで勝ったほうが負けた方に一つ命令できるの」 「……ほう、いいでしょうっ」 これが間違いだった…いくらやりこんできたからってゲームは元々得意ではなかったし、何より選んだ相手が選択ミスだ あっさりと敗北した私はニヤニヤと笑うメフィストに「取りあえずこれを着てきて下さい」と渡されたメイド服を着るはめになってしまった 「まだですかー?」 「っうるさい、まだだから!」 もうこうなったら意地だっ… やけくそになりメフィストの入る部屋の扉を思い切り開く 「どうですか!これで満足ですか!」 開けたと同時に言いたいことを叫んだ。 私の視界に入ったのは優雅にソファーに座り足を組んでこちらを見ているメフィスト。ニヤニヤとあの憎たらしい笑みを浮かべている… 「似合いますよ、名前」 「まったく嬉しくないです」 「反抗的ですねー、メイドはご主人様の言うことには絶対服従なのでは?」 「誰がご主人様ですか」 大体、メイド服を着るだけだろう、メフィストの命令は。 そのことをいうと「私はとりあえずと言いましたよ」と言われた …は? 「さあ、こっちに来なさい」 「いや無理です。」 「来い」 「っ…」 心がか弱いからだ、私の馬鹿。少し強く言われただけでメフィストのところに行こうとしてしまっている。 「似非紳士め…いつか痛い目見せてやりますからっ」 「期待しないで楽しみにしていますよ。」 ゲーム以外でこの人に勝てるものを考えなければ… そんなことを考えながらも楽しみにしていたりしていた。 END...menu |