唇に、キス。 「みすてないで」様企画提出作品 電気を一切付けていない薄暗く月の明かりにだけ照らされた部屋。そんな場所でメフィストは私を後ろから抱き締めて髪を弄ったりしていた 「…メフィスト?」 「なんですか」 「さっきから…どうしたの」 一瞬間が空くそして直ぐにまた髪を弄るそして「別にどうもしませんよ」とはぐらかされてしまった。何だかくすぐったくなった私は無理矢理体をメフィストの方へ反転させて彼の方を向いた 「なんですか」 「…恥ずかしい…というか、くすぐったい…」 「恥ずかしい?ただ髪を弄っているだけなのに」 意地悪く笑いながら手は止めない。そして距離を近付けると唇に触れるだけのキスをしてきた 「…、!」 「恥ずかしいとは、こういうことを言うのでは?」 何故か今度は髪を弄るのを止めると何回も同じ場所に唇を寄せてきた。いつもしているのに何だか髪を触られていた時のようにくすぐったかった…それで思わず笑みが漏れるとメフィストは動きを止めた 「…恥ずかしがらないのですね」 「…うん?」 「私はいつも赤くなる顔も可愛らしくて好きだというのに」 拗ねたように不機嫌な顔になる彼に笑いはより一層大きくなる。…ああ、確かに今日は何故か恥ずかしいというより何だか変な気分で…嬉しい、そんな感じなんだ 「なんか、メフィストとこうしてることが…嬉しく、て…分かんないけど…」 「、何故私が貴方の唇にキスするか分かりますかな?」 「え?…したいから…?」 「…まあ、それもありますが…」 会話を中断したメフィストはまた触れるだけのキスをする。一体なんなんだと彼の顔を見るすると「貴方を愛しているからですよ」そう言ってまた触れるだけのキスをした 唇に、キス。 (それは愛情の証) END...menu |