Ao no Exorcist | ナノ

隠し味は貴方への愛



30000hitリクエスト作品 日向様へ




「え…料理を教えてほしい?」




突然携帯にメフィストさんから連絡がきて何事かと思って来てみたらそんなことを言ってきた

取り敢えず厨房を借りて料理を教えてみることにした…が。材料を彼に持ってきてと言ったのが間違いだった
どこで買えるんだ…そして何を作る気だという品物がテーブルを占領している




「メフィストさん…?」


「何でしょう」



「…一体何を作りたいんですか…」



「ミソスープです」


「味噌汁!?」




まさかの返答に驚きを隠せなくなる、味噌汁なら何故鶏丸々一匹やら変な色した魚とか……出汁から作りたいのだろうか…
そして突っ込みたくは無かったが何故割烹着なんだ

そんなことを考えながらもまあ味噌汁に使えるであろう材料を取っていく




「え、と…取り敢えず材料を切っていきましょうか」



「おや、他のは使わなくていいのですか?」


「いいんです!さ、包丁どうぞ」




何か言いたそうな顔をしていたが私の手から包丁を受け取ると全く問題なく材料を切っていく、何故上手いんだ…教える必要なんてないじゃないか




「上手いですね」


「そうですか?しかし私は名前の料理が食べたいのですが」


「私の?」




いつの間にかに材料は全て切りおわっていて…メフィストさんにそっと両手を握られる



「お嫁さんだけに家事を任せるつもりはありませんので…、名前」



「…っは…!?」




お嫁さん!?なにを言っているんだこの人はっ…とうとう頭までおかしくなって…



「じょ、冗談…ですよね…」


「冗談?そんな訳ないでしょう」


「っな…で、でも突然すぎでは…っ」


「…まあ、確かに…では」




余りにすんなりとした動作だったから反応するのが遅れてしまった。私の左手をとって薬指に唇を付けるだなんて



「!!」


「予約見たいなものです」



メフィストさんに掴まれている左手を勢いよく自分のほうへと戻す。自分でも分かりきっているくらいに動揺している…だからそれを隠すように切った材料を鍋の中に水と一緒に入れる



「今日は料理を教えに来たんですからね!」


「分かっていますよ」


「…ほ、ほんとに分かってますかっ…?」



そんな会話をしながらそれからの味付けなどは全て私がやってしまった…性懲りもなく「さすが私の名前ですね」だなんて…
自然に頬が緩んでいる自分に呆れながらも料理の腕を上げなくてはっ!と心に誓った






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