真っ赤なリボンの不埒な束縛 「な、なにして…っ…」 「そうですね、簡潔に言うのなら縛っているでしょうか」 簡潔に述べすぎだと思うが残念ながら本当のことであった グルグルと適当に私の両腕を赤いリボンで巻いているだけかと思ったら結びおわった後には両腕の自由が効かないほど固く縛られてしまって… 「解いてくださいよ!」 「無理ですね」 さっきから何回も言っているのに外してくれないメフィストさんは怒っているわけでもなくただ楽しんでいるようにみえた 「あ、の…メフィストさん?」 「なんでしょう」 「ち…っ、近いです!」 「当たり前でしょう。近付いているのですから」 フカフカのソファーに優しく倒されて視界には天井とずっと楽しそうに笑うメフィストさんの顔。 熱い、…部屋が熱い訳ではなくて私の顔が熱いんだ そっと私の頬に触り撫でてくる…なんか、さ…触り方が…っ 「っ、」 「さて、どうしますかね」 「ど…どうするって…っ」 なにをどうする気だ!! こんなこと人生で一度も体験したことがあるわけない訳で… どんどん距離を詰めてくるメフィストさんに抵抗もできない。まさにされるがままだ 「こんなこと貴方にしかしませんよ」 「…え…?」 「…一度しか言いません。」 聞き取れなかった言葉を聞くために反らしていた視線をメフィストさんのほうへ向けるそれと同時に唇を塞がれてしまう だんだんと深くなっていくキスに私はただ受け入れているだけ 「ん、っ…ふ、」 「…、…名前?」 「は、っ…な…んです…か…」 頭が真っ白になっている状態で必死に言葉を作る。そして私の服のリボンが外されたと思うと三つのボタンが呆気なくメフィストさんの手により外され、首筋を舐められた、そしてその後にはなにか鋭い痛みが走る 「っな、」 「ほら、綺麗に付きましたよ」 「み、見え…」 「ああ…それはご心配なさらず。ギリギリ隠れますよ」 そこは安心していいのかどうか怪しいところだがどうやら抵抗するだけ無駄みたいだと諦めを持っていた 「…メフィストさん。あまり苛めると私逃げますよ?」 「逃げる?…どうぞ。私が捕まえにいくだけですからね」 この人からはどこに行っても絶対に逃げられないそう確信があった。だから私は逃げようとはしない…逃げたくもないから 「…本当、自分でも嘘かと思うくらいに愛してます、よ…メフィストさん?」 「ほう、じゃあ私の愛を受け入れて下さいよ?」 二人の視線が絡み合って小さく笑う。そんな瞬間さえ愛しく思えてしまうのだから…私は相当メフィストさんの虜なのだろう END...menu |