君の鼓動を子守唄にして 「あー…終わった…」 カタカタとなり続けていたキーボードの音がふと止まると、こっちに向かって首を捻りながら臨也さんは私が座っていたソファーの隣に座った 「お疲れ様です。今日はこれでお終いですか?」 「うん。そう…」 本当に疲れているようだ。いつも白い肌もすこし青ざめている感じがする… 「あの、眠ったら如何ですか?」 「…じゃあ、そうすることにするよ」 真っ直ぐ寝室に向かうと思ったら立ち上がり私の前にたつ。そして当たり前のように軽い動作で私を持ち上げた 「っ…えっ、臨也さん!」 「暴れないでね。流石に疲れてるから落とすかもしれない」 冗談かも分からない脅しに固まっているとあっという間に寝室に着いてしまった そして私を横抱きにしたままベッドに倒れこんだ 「臨也さん…?」 「…んー…顔、みないでね…」 胸に顔を埋めるように眠る臨也さんの顔は私の位置からでは残念ながら見えない そっと手を伸ばしてさらさらの黒髪に触れそっと撫でる 「…おやすみなさい」 目を閉じて私も眠ることにした。 夢で会えたらいいですね。 私はいつでも貴方を受け止めますから END...menu |