Right or Shadow








突然何か物音がしてベッドから起き上がる、…泥棒?そんなことを思いながら警戒していると暗闇からいきなり腕が伸びてきて口を塞がれた




「んんっ…!?」


「…やあ、名前。流石に遅いから騒ぐのは止めてね」


「っ、は…臨也さん…?」




暗闇に目が慣れてきて見えたのは優しく微笑む臨也さんだった
…でも、何だろうこの胸騒ぎは…
心の底は笑って、ない?



「あ…の、臨也さん…」


「名前。俺ね、ずっと考えていたんだよ」




ぞく、と背筋にいやな予感が走る…ああ、これが…臨也さんは本当に優しく私を包み込む

残酷なくらいの優しさ




「だからね?君を攫いに来た」


「…な、んで…」



「ああ、理由?俺はやっと見つけたんだよ。手にしたいものを」



それがキミ。分かる?と言ってそんな細身のどこにそんな力があるんだと言うくらいに私を軽々と持ち上げる




「あのね、誰も理解出来ないんだよ。俺の考えなんて…まあ、理解されたくもないけど」


「っ…は、なして…!」



「ふふ、暴れてる君も可愛いけど…俺が君を求めているんだからさ、言うこと聞かないとどうなるでしょうか?」




子供のように無邪気に笑う臨也さん、そんな姿さえ私には怯えるしかない。




「こんな何が起こるか分からないところ…助けてあげるよ、お姫様。」


「は、い…」


「正直な名前は好きだよ」




この世界にうんざりしていた私を臨也さんは察してくれたのか…それとも本当に、ただ純粋に私を手にしたかったのか




「やっと手に入れた」






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「見えない臓器の名前は」
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