簡単には言えません 10000hitリクエスト作品 帝様へ 「…は?」 臨也は珍しく絶句した。 机の上のパソコンの画面にはコメントが横からズラズラと流れる。そしてそのステレオからはと言うとどこかで聞いたことがあるような声が… 「これ…まさか、俺?」 投稿者は名前と書かれていてこういうことをしそうなのも名前で完璧当てはまってしまった パソコンで何かしていると思って調べてみたらこれだ 「…へえ、俺の声で、ね」 携帯電話を手に取りある電話番号にかける。発信音が止むと同時に… 「15分以内に事務所ね。あ、因みにこなかったらどうなるか覚えてろよ」 なにか言う声が聞こえたがそれを無視して電源ボタンを押す さて、何を言ってくるのやら 13分後…物凄い勢いで掛けてくる音がしたと思うと扉が開いた。そして入ってきたのは電話した相手名前だ 「な、なんです…か!」 「ああ、うん。疲れてるところ悪いけど、これなに?」 自分だけで聞いていた音量を名前に聞こえるくらいに上げる。少し聞くと見る見る内に表情が変化していった 「…なっ、なんで臨也が知って…」 「君の見ていたURLを俺も見ただけだよ」 「っっー…えー…と、それは…そう!決して臨也の真似じゃなくて…」 「俺の真似か、なんて聞いてないよ?」 「!」 墓穴を掘った彼女は渋々本当の事を言う気になったらしく…聞いてみるとどうやらこの動画サイトで作られた歌を歌って動画を投稿しているらしい…。 「なんで、俺の真似なの」 「…いや、あの…私声低くも出せるから臨也の声とか出せるかなー…とか思って、歌ってみました…て、てへ」 「…まず似てないし、大体なにこの最後の愛してるって」 「て、テンションが上がったのかなーなんて…」 視線が色々なところに移っている彼女を真っ直ぐ視線を離さずに笑顔で話した 「これ、訴えられるんじゃないかな」 「っっ!い、いやそれはっ!」 「だって俺許可とか出してないしね」 本当に必死に制止の言葉を言っている名前。何でもするからなんてことを言っている 「ほんとに?」 「うんっ…ほ、本当にっ…!」 必死すぎて自分がどんな汚点をしてしまったか気付いてないようだ。さて、なにをしてもらおうかな 「取り敢えずこの動画消して」 「…はい…」 「後、今後一切この動画サイトに歌をあげないこと」 「えっ、…う、は…はい…」 嫌そうにしながらも約束は守るところが唯一名前の良いところかもしれない。 大体声真似だとしても名前の声をわざわざ多くの人に聞かせるだなんて不愉快だった まあ、絶対に言ってやらないけどね。言ったら絶対調子に乗ることだろう 「あと、俺にも愛してるって言ってよ。勿論、君の声でね?」 人間をこんなにも愛してる俺にそれを言わないだなんて可笑しな話しだろ?なんでも、って言ったんだから言えるよね END...menu |