何がいけなかったの?



※狂愛
10000hitリクエスト作品 帝様へ





ずっと暗闇の中にいると目は光に弱くなるもので突然開かれた扉から差し込む光さえにも目を細めた。時計もなくただ時間だけが過ぎていくどれだけの日付がたったかだなんて考えるのにも飽きてしまったくらいだ




「名前」



「…」




折原臨也。昔は最もまともだったはずだ、それなのにこんな監禁をするほどになってしまっただなんて……まあ、そんな彼を好きだなんて思っている私も頭が可笑しいのだろうか



「一人で寂しかった?ごめん、急な仕事が入ってね」



「別に、寂しくなんか…」




臨也は私のことをこんなことをしてしまうくらいに愛している
そして私も臨也を好きだ。それで全ては丸く収まっていると思うが違う。


臨也は私が自分のことを嫌いだと思っている…まあ、そういう態度をとっているのだから当たり前なのだが




「愛してるよ、名前…いい加減キミも俺を愛してよ」



「私は、臨也が嫌い、だから…」


「またそれか、…こんなにキミを愛してるのに何が不満なの?」




ギリギリと不吉な音をたてるほどに腕を掴まれる。痛い、でもそんなことで臨也に"好き"だなんて言えない

…言ってしまったら全てが終わってしまう気がするからだ。




「ねえ、俺を愛してよ…」




消え入りそうな声。その声はいつもの臨也からは考えられないくらい弱かった

この矛盾な空間からの脱出口は存在するか、否か



――愛してる、私も愛してるよ


心の中で言うけど貴方には届かない



ねえ、早く…お願いだから気付いてよ、





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