捧げもの | ナノ
(貴方に幸せが訪れますように/DQ9/30万打記念/星乃様)


※星乃様宅の主人公の名前はナマエ、私宅の主人公の名前はナインと記してます。



とある昼下がり。セントシュタインにあるリッカの宿屋でナマエ一行が昼食を取っている最中に…



―眩い光を放ちながら、旅の扉が開いた。



「…えっ!?ちょっ、はっ!?」



突然の出来事に、ナマエは混乱しつつも何か知っているかと仲間に目をやるが、三人共目を見張るばかりで、残念ながら分からないようだ。
今日はまだラヴィエルと話してないから、旅の扉は開かない筈なのに…どうして?
絶賛混乱中のナマエ達の前に、眩い光と共に現れたのは…





「わーい、無事着いたー!!」
「へぇ、ここがナマエちゃんの世界なのね」
「おっ、ここリッカの宿屋か!」
「僕達の世界とほぼ同じですね」





……………はっ?



「あっ、ナマエちゃん!久しぶり〜!!」
「ナインちゃん!?」



―それは他の世界から来た私と同じ元天使の、ナインちゃんとその仲間達だった。



*+*+*+


「もうびっくりしたよー!いきなり旅の扉が開いたから、何事かと…」
「あはは、ゴメンね〜」


そう言いつつもあっけらかんに笑うナインちゃんに、私は少し脱力した。
あの後、ナインちゃんとその仲間達と私達は出会い、お互いについて語り合っている。ちなみに直ぐ意気投合した。
ミーナとユイリちゃんはお互い魔法使いで魔法について色々語っているし、マリンとアッシュ君は自他も認める程の物理メインの力馬鹿で、フィオナとトオイ君は同じ僧侶に加え落ち着いた性格も似ている。
それに比べて、私とナインちゃんは……似てない。私はオールラウンダーだが主な職業は魔法戦士とバトルマスターだ。勿論転生もした。それに比べてナインちゃんは転々と転職をして、転生はあまりしないみたい。………転生したら取得してないスキル上がるよ、ナインちゃん?
…と。失礼、話が逸れちゃった。えっと、何故ナインちゃん達が私達の世界を訪れたのかというと、ナインちゃんの仲間達が、私の仲間に会ってみたいからだとか。
私と皆はナインちゃんを知っているけど、その仲間達を私の仲間は知らない。それはナインちゃん側も同じだ。だから会わせたいとナインちゃんは思ったけど、旅の扉は天使しか通れない。それを見兼ねた向こうのラヴィエルが、特別に三人も旅の扉に通す事を許したという。
だったら、こっちの旅の扉からもナインちゃんの世界に仲間達と一緒に行ける可能性がある!という事だ。私はそれを想像するだけで嬉しい気持ちになる。だっていつも旅の扉を通るのは私一人なんだよ?勿論ナインちゃん達に会えるのは嬉しいけれど、皆一緒とは断然違う。


―だから、ナインちゃん達が私の世界に来てくれてすごく嬉しいのだ。


「ナマエちゃん!また一段と強くなってるね!!」
「そういうナインちゃんは錬金順調なの?」
「うーん…最近コンポ率上がらなくって。だから錬金材料採取ばっかりしてるよ〜」
「あ…相変わらずの錬金廃っぷりだね…」
「大好きですから!!」


ニカッと笑うナインちゃんは相変わらずだ。見事に錬金っぷりが磨きかかっている。逆に私は苦笑いだ。この子の錬金熱は本当に凄まじい。お願いだからドヤ顔ヤメテ


―と、思ったその時。


「ホントにそーヨ!ナマエ、ナインにガツンと言っちゃって!!」
「…へっ?」
「サンディ!」


ピンク色の光が私達の回りの宙に舞い、同時にガングロギャル系の妖精―サンディが現れる。
でもこのサンディは私の所のサンディと同じだけど違う(上手く表せないけど、何かが違う)から…ナインちゃん所のサンディだ。
その証拠に、ナインちゃんが即座に反応した。
私はサンディが言った言葉に、疑問を浮かべる。


「えっと…何をガツンと言えばいいの?」
「決まってるじゃない!ナインの錬金廃っぷりヨ!!ナマエ聞いて!ナインはネ、女神の果実集めの最中の時でも錬金材料集めたりするのヨ!?」
「サンディ、それは言わない約束!!」
「黙って!!アンタの錬金廃っぷりのおかげでチョー時間掛かってるんだから!!アタシが何回呆れたと思う!?」
「数えてないからわからない!!」
「清々しい程の顔で答えるんじゃないわヨ!!」



ワーワーギャーギャー…



「…これいつまで続くかなぁ…」
「何かとっておきの魔法の言葉を言えばいーんじゃナイ?」
「サンディいつの間に出てたの!?」
「ナインとあっちのアタシが言い合いしてるトコからヨ」
「ほぼ最初からじゃない…」



ならそう言えばいいのに…と私は呆れた声を溢す。
もうかれこれ三時間二人は今までの鬱憤を言い合ってる。
二人にはナインの仲間達の喧嘩を止める声すら耳に入らないみたい。
サンディ(ナマエ側)の言う通り、喧嘩が止まるとっておきの魔法の言葉は………「あっ!」「何か思い付いたワケ?」「うん!」これならきっと、二人は喧嘩を止めてくれる!!


「ナインちゃーん!!サンディー!!」
「「何!!」」


私の声に反応し、物凄い怒気の溢れた表情の二人が振り返る。
きっと喧嘩の仲裁が気に食わなかったのだろう。ナインちゃんの仲間達がアワアワしている。それでも私は気にせず、二人に微笑んで―





「サンディ、ナインちゃんの爪、ネイルしてくれる?」
「「……………はっ?」」




「サンディ、ネイルアーティストの試験合格したんでしょう?ならナインちゃんの爪を可愛くネイルしてよ!」
「えっ、ちょっ、ナマエちゃん!?何言って…」
「ハーイ、アタシもナマエの意見にさんせーい!!ねぇ向こうのアタシ!アタシもナマエの爪ネイルするから、しよーヨ!!」
「エェッ!?でも…」


「サンディの長年の夢、大切な人に贈ってみたら?」

ナイン側のサンディが目を見開く。
ずっと叶えたい夢を一番に祝って欲しかったのは…誰でしょうね?
私がわかる事は一つ。…ずっと一緒に旅をして、いつの間にか掛け替えのない存在になった女の子。
そうでしょ?サンディ。
私の想いに勘づいたのか、サンディ(ナイン側)はやれやれと首を振った。


「仕方ないわネ…とびっきりのネイルにしてあげるわヨ!!」


少し顔を赤くなりながらビシッ!!と効果音が出そうな程に、指を向けた人物は…


「ありがとう…サンディ」


―柔らかく暖かい微笑みを浮かべ、目尻に光る物が流れた。



貴方に幸せが訪れますように

(その後ナマエとナインの両手には)
(可愛らしい色と飾りのネイルが出来上がり)
(二人は天使のように微笑んだ)



親愛なる星乃様へ贈らせて頂きます。
この度は"青春エレクトロック"30万打おめでとうございます。私には気の遠くなる様な数字でございます…;改めて、おめでとうございます(*^ω^*)

DQ9は、星乃様に薦められて始めたのがきっかけです。そもそもDQを紹介して下さったのも星乃様でして。本当に有難いです。
誠に勝手ながら、星乃様宅と私宅のメンバーを絡ませて頂きました。それにしては絡み描写少な過ぎて申し訳ありません…(;´ω`)
その分サンディに愛を注ぎました( サンディ可愛いですよね…
でもツンデレが出せず…文章力0以下で本当にごめんなさい…(ノ_・,)
しかもお祝い小説なのに、私宅の主人公ばかり…本当に申し訳ありませんm(_ _)m書き直しいつでもお待ちしております!!!

30万打おめでとうございます。これからも"青春エレクトロック"と星乃様のファンです!!応援させて頂きますね。


(※ご本人様以外お持ち帰り厳禁です※)


(2014/5/22)

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