3 コンディション
カフェで皆と別れた後。
私はポケモンセンター付近の広場にいた。
ポケモン達と、トレーニングするために。
「皆、出てきて!」
全部のボールを宙に投げた。
ボンッ!
6匹のポケモン達が一斉に出てきた。
バシャーモ、アゲハント、エネコ、フシギバナ、ゴンベ、グレイシア。
カメールは今トウカの実家に預けられている。
時々、皆を交換しながら旅を続けている。
皆と一緒に…コンテストに出場したいから。
ホウエンとカントーのように、4匹ずつじゃなくて、7匹皆で。
グランドフェスティバルに出場したい。
そのためには…トレーニングをしないと!
「一週間後に、エンジュでコンテストがあるの。私は参加するわ。だからこの短い時間だけど…トレーニングをして、優勝目指して頑張ろうね!!」
決意を皆に言うと、
「バシャー!」
「フォー」
「ネーッ!」
「バナバナ」
「ゴーン!」
「グレーイ!」
皆応えてくれた。
皆と一緒だから、私は頑張れる。
「よし!トレーニング開始かも!!」
おーっ!と皆が声を上げた。
*+*+*+
「バシャーモ、"ほのおのうず"!」
バシャーモは自分の周りを炎で囲む。
「"スカイアッパー"!」
スカイアッパーの力で周りを囲んだ炎が美しく吹き飛び、バシャーモ自身を輝かせる。
「その調子よ、バシャーモ」
バシャーモの頭を撫で、懸命に誉める。
まだ未完成だが、美しく勇ましいアピール。
ハルカは、誉めて伸ばすやり方でトレーニングを重ねていた。
上手く出来た時は誉め、ダメな時は注意しながらトレーニングを重ねる。
そのやり方で、シュウと揉めた時があった。
彼は納得いかなかったら、出来るまでやる。
その時はなぜ頑張ったのに誉めてあげないか、疑問だったけど…
あぁ、そうか。
彼は彼、私は私のやり方があるんだ。
皆違うんだ。
…なら。
私は私のやり方で、最高のアピールをしよう。
あなたと……肩を並べるくらい、強くなるから。
だって、あなたは私の……
一番の″ライバル″だからね。
「もう一度いくわよ、バシャーモ。"ほのおのうず"!」
ハルカは日が暮れるまでトレーニングをし続けた。
…ハルカが自分のある″感情″に気付くのは…まだかも?[ 4/33 ][*prev] [next#]
[bkm]