「ねえ、ナマエ、あなた好きな人いる?」
「好きな人って生物学的に?」
「うん?」
「ごめんちょっとふざけただけ」
「そうよね。で、いるの?いないの?」
「うーんよくわかんないな」
「そう……不健全ね」
「そうなの?」
「生物学的にね」
「そうなんだ……相談員失格かな?」
「まあ、そうかもね。だって、恋愛の悩みを持ってくるヤツだっていそうじゃない」
「うん。ああ、それで昨日フーゴの恋愛相談を受けようと思ったんだけど、フーゴ全然相手にしてくれないんだよ。やっぱり頼りないと思われてるのかな」
「それはまたちょっと違う理由だと思うんだけど」
「え?そうなの?困ったなあ」
「人を好きになったことないの?」
「うーん……あるような……ないような」
「イラつくわねーハッキリしなさい」
「うーん一応あるよ」
「よね?そうよね?」
「うん。無言で毎日後ろをついて歩いてたんだけど、そのうち嫌われちゃったみたいで」
「あ、そう……」
「好きになると、一緒にいたくなるじゃん?」
「それはわかるわよ」
「でしょ?」
「じゃあ、気になる人は?一緒にいるとちょっと意識しちゃうとか」
「意識か……そういえばこの間カッコいい人に会ったなあ」
「えっどんな人よ?」
「んーと銀髪で」
「あら素敵」
「黒い服なんだけど」
「うん」
「頭巾かぶってて」
「うん……」
「胸のベルトがエックスを描いてる」
「……ふーん(そいつなんとなく知ってるわ)」



2011/11/11




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