ナマエが日の光はダメだと言うものだから、屋外でお茶日和の今日アタシたちは暗ーくてホコリっぽーいお屋敷の中で過ごす事になった。まあDIO様のお屋敷だからあまり文句は言えないんだけど。ナマエが煎れたローズヒップに砂糖を入れてくるくる回す。

マライアもネーナもジョースターの事調べるのに出ずっぱりだったから、四人集まるのは久しぶりだった。DIO様に仕える中でたった四人の(若い)女。
ただしネーナは文字通り皮を被ってるようだしマライアは意外と歳いってそうだしナマエに至ってはDIO様より年上っていうんだから、実際の所若いのはアタシだけ、たぶん。

「にしても二人とも、また焼けたんじゃないの?元々黒いのに」
マライアがまあね、と呟くとネーナは鼻で笑った。ナマエはアタシの後ろで突っ立っている。不気味だけど慣れた、座るのは落ち着かないんですってよ。
「あんたたちは相変わらずしっろいわねえ。ミドラーは良いとしてもナマエは顔色悪すぎる」
「そうでしょうか?」
「そうだねえ」
ネーナが言ったので、アタシとマライアは一斉に頷いてナマエの方へ振り向いた。暗闇の中で青白い顔がぼんやり浮き上がっている。
DIO様はあんなに顔色悪くないのに、どうしてなの?吸血鬼にも個人差があるってこと?
「私は日に当たると死んでしまいますので」
今世紀最大のブラックジョークに口元が引き攣った。ネーナがくふふ、と笑ってマライアは肩を竦める。
アタシは正直ナマエがニガテのはずだ。何考えてるかわかんねェーし、得体が知れないし、DIO様に気に入られてる。でもそれが気にならないくらい、ナマエがどんなヤツなのかってのは気になるアタシもいた。

今度二人きりでお茶でもしてみようかな。テレンスのより美味い紅茶を口に含んで、照れたように微笑むナマエと目を合わせた。

20090701



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