※モブがねっとり鬼畜ですのでご注意を






夜。墨を撒いたように真っ暗なうえ、人々は住居に戻るため昼間に比べ人気は極端に減る。だからといって密室でもない、山奥でもない、公園の奥の茂みの影で悪事を働こうなどと、頭が足りないのかあるいは過信かと思ったが、いざその状況に遭ってみてこちらの認識の方が甘かったと思い知らされた。
道を歩いていたところを一斉に囲まれ、腹部を一発殴打されバランスを崩せばあっという間にこの名前も知らない公園の奥に連れ込まれる。

「げっ、こいつちっちぇえけどナイフなんか持ってやがる」

臨也の腕を押さえ込んだ一人が、裾に忍ばせていた護身用のそれに気付き取り上げた。手を塞がれれば携帯も使えないし、臨也は元々腕力がある訳でもない。暗さと慌ただしさではっきりとはしないが、ざっと5、6人の若い男達に体中を地面に押さえ込まれては為す術もなかった。

「うー、うー!」

口に詰め込まれた布のような物のせいで、臨也の一番の武器である言葉すら明瞭な音となって出はしない。左右に押さえられている腕に精一杯力を入れてみるが、やはりビクともしなかった。

「さっさと脱がせろ、おい暴れんなよコラッ」

そう急かしながら男の一人が苛立ったように臨也の薄い肩を地面に押し戻す。言われずとも男らは乱暴に臨也のコートの前を開き、薄い衣服を喉元まで引き上げた。

「おー」

晒された夜目に浮き上がるような白い肌と、控えめなレースのついた下着に守られた豊かな胸に歓声が上がる。男達の声に一気に熱と下卑た欲望が灯りはじめた。

「脱がせ、脱がせ」

逸る高ぶりを抑えようともせず次々に手を伸ばし、ブラジャーのホックを外してストラップを引きちぎる。暴れる足を抱えながらあっという間にパンティを下ろすと、くしゃっとなったそれが足首に引っ掛かったまま二人がかりで大きく足を開かせた。

「おい照らせよ、お前灯り持ってたろ」
「おー」

愉しげに笑いながら仲間に促すと、その男がジャンパーのポケットから小型の懐中電灯を取り出したらしかった。全員の視線がそれを受け取った男の手元に集中し、カチッという音とともにぱっと昼間のように白く明るい光が放たれ、広げられた臨也の足の間を照らし出した。

「おおー」
「綺麗じゃねーか、売りでもやってんの?」
「毛ぇうすめ?」

好き勝手に評しながらゲラゲラと笑う。そんなところをライトで煌々と照らされ、男達の舐めるような視線が集中していることに、臨也の顔にみるみる羞恥による熱が集まる。屈辱と、認めたくない恐怖に無意識に拳を握りしめていた。


そんな様子を歯牙にもかけず、臨也の足の間にいる男は秘部の花唇を両の親指でおさえると、さらに押し開いた。

「マジきれーだなこの女…舐めたくなっちまった、クンニしていい?」
「えーだったら俺も舐めてぇわ」
「お前の唾液付きとかきめぇだろ、まんこで間接キスかよ」
「ぎゃはは、お前バッカだろ」

男らは興奮しきった様子で会話を弾ませ、すっかり臨也の体をたっぷりと楽しむつもりのようだった。

「じゃあ舐めんぞ」
「んじゃ俺おっぱいもーらい」
「次変われよー」

宣言するやいなや男の醜い顔が股に近づいてきたため、反射的に腰が逃げようと引いた。しかし即座に強く抑え込まれ、次の瞬間ぶちゅうと生暖かい粘膜の感触に襲われ声にならない悲鳴をあげる。

「…んっ、んうーッ」

男はべろりと恥丘を舐め、密やかな穴に性急に厚い舌をねじり込んだ。口でかぶりつきながら、奥へ奥へと舌を進ませる。そうしてギリギリまで入り込むと、内壁とそのキツさを味わうようにぐねぐねと動かした。

「んっ、んふぅ、んん…!」

舌を入れられ激しく首を横に降って拒絶するが、そんな反応も男らを更に興奮させる材料にしかならない。他の男達はブラジャーを剥ぎ取られ丸出しになっている乳房を奪い合うように掴み、手の平全体で大きく揉みしだく。ちゅうと乳首に吸い付き、ぐっと歯を立てればびくんと細い体が跳ねた。乳輪を舌でなぞり、赤くなった先端を摘んでぐにぐにと擦ったり引っ張ったりして弄ぶ。その度に臨也の体は本人の意志とは正反対にビクビクと反応してしまい、ますます男達は気をよくし笑い声をあげた。

「よーしもう挿れるぞ、こいつ処女じゃねぇっぽいし大丈夫だろ」
「んな事考えてあげるなんて紳士ぃー」

ギャハハハという笑い声を聞きながら、臨也はいつの間にかかたかたと震えだしていた己の体に気付いた。頭上で押さえつけられたまま拳を握りしめると、せめてもの拒絶にと堅く目蓋を閉じる。
が、腰を掴まれピタリと秘部に熱いモノがあてがわれた、次の瞬間。ずぷ…!と勢いよく突き込まれ、臨也は思わず瞳を開いてしまった。鉄のように硬くなった太い肉棒はそのままずんずんと奥へ侵入し、根元まで埋め込んでようやく止まる。

「お…っすげ、せめぇ…」
「こいつもう濡れてるじゃん、おっぱい気持ちよかった?」

笑いながら、横から顔を覗き込んでくる男にとてつもない嫌悪感が湧いた臨也は、ばっと反対側に顔をそらした。そうして再び強く両目を瞑れば、赤く勃ち上がった乳首をぎゅうっと摘まれる。

「……ッ」

それでも必死に目を瞑って耐えていると、挿入している男が細い腰を掴み直し激しく突き上げ始めた。ドクンドクンと脈動する勃起したペニスが膣内を前後に激しく擦り、そこから沸き上がる快楽に死にたくなる。がくがく揺さ振られ、嫌なのに臨也の膣は呼応するようにぎゅうぎゅうと締め付けてしまう。

「すげぇ締まる、やべぇわもう出そう…っ…」
「まじかよ、俺も早く挿れてぇー」

両の乳房を痛いほど揉みしだかれながら、視界が揺らぐほど烈しく突き上げられる。もはや臨也の意志は瞳をかたく閉ざすことに集まり、ぐちゅぐちゅとひっきりなしに上がる卑猥な水音や、下半身を襲う快感から意識を逸らそうと懸命になる。臨也のプライド故というよりも、目まぐるしい刺激と吐き気がするほどの恥辱のためだ。

思うまま揺さ振っていた男は、ついに絶頂を迎えたらしく最後に強く突き上げると、子宮口に向かって精液をぶちまけた。

「はあ、はあっ、……ふーっ、交代だ」
「ん…っ、ふ‥ぅ…」

萎えたペニスがずるるっと引き抜かれ、その感覚に臨也は顔をしかめる。とぷり、と己の中から生暖かい体液が零れた感覚に、臨也の瞳からつうっと透明の雫が伝い落ちていった。


開かされた足の間にいそいそと次の男が割り込んでくるのを何処か他人事のようにぼんやりと感じながら、まだまだ続く明けまでの長い夜を思い、臨也は笑うこともできずに、ただ一人耐え続けるだろう己の捨てきれぬ脆弱さを呪ったのだった。




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