「お?相棒また来てるぞ。相棒の彼女」
「……」

だから、彼女じゃないと何度言わせる。大体僕は意図的に敢えて彼女を無視してるんだ。放っておけ…ってオイ、燃堂何故お前こっちにあいつを呼ぶ

「おーい、こっち来いよ。なんならお前も一緒にラーメン行くか?」
「えっまたラーメン行くの?斉木くんたち。よく飽きないね」
「小娘…お前からは不穏な雰囲気を感じる。何をする気だ、斎木から離れろ」
「小娘って…私、海藤くんと同級生なんだけど…」
「……」

…なんなんだこの状況は。僕はハァ…と深くため息をつき、燃堂と海藤と物怖じすることなく淡々と話す彼女をちらりと見た

「ん?斉木くんどしたの?あ、うるさかった?ごめんね」
『(斉木くん静かなのが好きだもんね)』
「……」

ー……相変わらず、扱いづらい人間だ。心のなかを読んでも、彼女はその言動と同じ内容しか話さない。つまり、思ったことはすぐ口に出す素直な性格なわけだ。だから僕が心を読む必要も彼女にはない。読んでも何も分かることはないのだから

「……」
「?…あ、そうだ。斉木くん」
「?」
「今日の私の血色はどーよ?」
「!……」

ー…さらに扱いづらいのは、彼女が"僕が超能力者だということ"を知っているということだ。心のなかで『そんなにじっと長いこと見つめてれば、透視して私の肉体と骨がまる見えでしょ?』なんて僕に分かるように呟き、彼女はにやりと笑みを浮かべる。…本当に、面倒くさいやつだ。もう彼女とは暫く距離をおきたいものだ

「斉木くん?元気ないね?どうしたの?」
「お?相棒ラーメン食いに行きたいのか?」
「斉木、お前も感じているんだな…?行こう、不穏な気配が街を支配し始めている」
「……」


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ツンデレ?斎木くんに、付きまとう少しうざめな女の子の話
斎木くんのなんやかんや世話焼きなとこが好きです(*´ワ`*)
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