「デビト!あんたはまた好きな時に好きなもん食べて…!ちゃんと栄養管理しないとダメでしょ!」
「んなの俺の勝手ダロ。大体おめーはいちいち俺の行動に干渉してくんな」
「勝手にさせといたら、すぐに不摂生な生活して毎日ギャンブル三昧するくせに!もういい大人なんだからちゃんとして…」
「はあ……」
「「!………」」

ぎゃあぎゃあとデビトと言い合いをしていれば、わざとらしいため息が耳に入った。…こ、このパターンは…またか…。両手で顔を覆い暗くどよーんとした様子のルカの肩に手を置き、顔を覗きこんだ。デビトも隣で「またか…面倒くせえな」なんて呆れたように目を細めていた

「え〜と…あ、あのどうしたのルカ?悩み事?」
「ううっ…、お嬢様が…お嬢様がああっ…!」
「えっ?」
「……。ハァ…バンビーナがどうしたって?面倒くさい従者に見切りをつけて、男とデートでもしてんのか」
「…!っ!!」
「え?図星なの?」

そう尋ねれば、ルカは「うああお嬢様あああ…」と勝手に泣き出した。おい人の質問に答えろよ。泣いてちゃ何にも分からないでしょうが。…というか私もデビトもルカの相談を進んで聞きたいわけじゃないんだからね?ルカのかまってオーラに煽られて、渋々話しかけただけだからね?それをデビトと二人でつらつらと愚痴を溢すように伝えれば、ルカに「あなたたちは…こういう時に限って息がピッタリですね…非道です」と返された。?そうかな?

「「ルカの相談を聞こうとしてるだけ良い幼馴染みじゃん(だろ)」」
「……だから、そういうところを言ってるんです」
「もう〜いいから早く話しなって。私たちも暇じゃないんだから」
「…わ、分かりましたよ。…実は、お嬢様がノヴァと町に二人でお出かけになって…」
「へえ…チビちゃんも意外とやるじゃねーか」
「ノヴァとかあ〜まああの二人従兄弟だし仲良いもんね。…ん?てか、何でルカは泣いてんの?いいじゃん二人が出かけたって」
「わ、私のほうが先に約束してたんです!今日はフェデリカドレスで可愛いお洋服を買いましょうって!お嬢様と!」
「…あらら」
「つまりィ?ルカちゃんはバンビーナに忘れられてたってことか」

軽く笑い飛ばすデビトにルカが「わ、笑い事じゃありませんよ!」なんて噛みつく。…ルカ、哀れだ。フェリチータお嬢様にも忘れられるなんて…。でもまあ、そんなことならお嬢様と後日フェデリカドレスに行くことにすれば解決する気がするけど

「ん〜…というかルカさあ、ずっと思ってたんだけどそろそろルカがお嬢様離れしたら?」
「えっ!?ど、どういうことですかそれは!」
「いや、だって今回のことは例外だとしても。もしフェリチータお嬢様に恋人ができたら…」
「そんなこと!私とパーパの目の黒いうちは絶対にさせません!」
「…いやルカあんた小さい頃のお嬢様に"いつか王子様が迎えに来ますからね"とか言ってたじゃん」
「それにバンビーナももう成熟した良い女に育ったろ?男が出来るのなんて時間の問題さァ」
「そうだよ。というかそれこそフェリチータお嬢様に恋人ができたら、ルカと出掛けることなんて滅多になくなるんじゃない?」
「ひっ…!!」

「そんなあ…!お嬢様あ…」と泣き出すルカは、我が幼なじみながら非常に面倒くさい。…まあ、でもどうなんだろ。ルカはフェリチータお嬢様のこと幼少の頃から十年以上お世話してきたわけだし。親心もあるのかな

「…よっしルカ!バール行ってお酒でも飲みに行こう!お酒を飲めば元気になれるよ!」
「……お前って結論そこに行きつくよなァ…。ただポプリが酒を飲みたいだけだろ?ルカちゃん口実にして」
「べ、別にいいじゃん!ほら、デビトも行こっ」
「へいへい」
「ルカも!行くぞー!」
「ちょっ…ポプリ引っ張らないで下さい…!」



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パーチェさん不在ですが、幼なじみ達はいつもこんな雰囲気



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