「…うつった」
「は?」
「臨也の人間好き、」
「君もおかしなことを言うね」
「あのねえ」

どう考えたって理由はひとつしかない。臨也本人が人ラブ!とか人間愛してる!とか言ってるから。そしたら段々、あー人間って可愛いなーとか思ったりし始めたら、結果好きになっていくしかないみたいな。

「ほら、良く言うじゃん、そういうのってうつるって」
「それはいけないなあ」
「は?」

臨也は椅子から立ち上がって、それはそれは楽しそうにわたしの方まで近付いてくる。わたしと臨也の距離は後5センチ。

「なまえは俺だけを好きでいてくれなくちゃ!」

くいっと顎を持ち上げられて、引っ付いたわたしの口と臨也の口。ちゅっと鳴ったリップ音には一ミリのいやらしさも感じない。

「わたし、臨也のこと一度も好きだなんて言ってない」
「俺は好きだよ?」


感染
(流れ乗るのも悪くない)

~~20150510



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