嫌になった、生きている事が。別に死にたい訳じゃないけど、生きていることに意味を感じなくなった。自分でも言ってる事矛盾してるって分かってるけど、死にたい訳じゃないの、殺してくれって懇願してる訳じゃないの、ただ、彼の居ない未来なんて生きていたって仕方ないと、そう思っただけ。


「なまえちゃん、クッキー食べる?」
「いらない」


そう言った私にルッスーリアは顔を歪めた。悪い意味ではなくて、まるで具合の悪い子供を看病するような母親の顔。だと思う。


「ごめんね、今はいらない」
「昨日もそう言ってただろ」
「そうだね、そうかもしれない」


横からベルの野次とナイフが飛んでくるけど軽く避けて無視をする。面倒臭いんだよ、ベルの相手は。私が疲れているのを知ってもやめてはくれないから。


「気にしすぎじゃねーの」
「なにが」
「マーモンのことだろ」
「…だったら?」
「お前が気にしたってしょうがなくね?第一本人があんな元気なんだぜ?」
「……ベルは知らないんだよ」
「は?」


ベルの言うマーモンが、どんなに頑張っているのか。マーモンは初めて私に生きていたいって言った。でも私はどう返してあげたらいいのか分からなかった、だって私は今も未来ものうのうと生きていくことが出来るけれど、マーモンは自分の死を見てしまったのに、私だったらもう嫌になる。マーモンのいない未来なんかいらない。


「……なんでもない、任務行ってくる」


ボンゴレ十代目が未来を変えたとか言ってるけど、それはもうマーモンが居なくなった未来でしょう。あなたが居ないと知った未来を、私はやり直す事が出来るのかな。


コンティニュー?
(ヒントでいいから教えてよ)



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