あーいらいらする。むかつく。殺したい。なんて思って手を振りかざしたら私の手に握られたナイフは使用人の頭に刺さった。あーあ、またやっちゃったよ。もう何人目?まあこんなヴァリアーなんかで働くのが悪いんだ。そうだそうだ。私は悪くない。


「また殺したの?」


ひょっこりと顔を覗かせた、いらいらの張本人ベルフェゴールは言った。てめーだってやってんだろ、あー殺したい。あんたを殺したいよベルフェゴール。私は通りかかった他の使用人に片付けといて、と言って談話室に向かう。


「無視すんの?」


そうそう、むしむし。君の話なんて聞いてるほど暇じゃないの。今にも殺しそう。誰でもいいよ、ほんとに。誰でもいいなんて嘘だけど。ほんとはほんとに殺したい奴がいるの。

あんたの顔をめちゃめちゃにして血みどろにしたら、私は笑えるのかな。笑う前にボスに殺されるね。


「ベル、」


殺戮レスキュー
(ころすことでしかすくえない)



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