赤髪と幼なじみ
ウツギポケモン研究所前到着。ポケギアを見ると時間はギリギリってところだ。緊張しながらドアを開けようと手を伸ばす。
「ここが有名なウツギポケモン研究所…。」
右側の方からボソッと声が聞こえてきた。近付くに誰か居るのか。私はなんとなく声のする方に近寄ると、声主らしき人を発見した。その後ろ姿は綺麗な赤髪。長髪だから女の人かな?っと一瞬思ったが、身長や体つき的には男の人性っぽい。赤髪は研究所の窓をガン見している。あ、怪しすぎるでしょ…!話しかけるべき?だよね、でも怖いな。どうしよう、どうしよう…。しばらく悩んでいると、赤髪がこちらを振り向いて目が会ってしまった。
「あ…!」
何か言わなきゃ!えーとえっと…。赤髪は凄い目付きをしながら近づいてくる。怖いよ…すみませんでした!心の声は口には出ず。
「なんだよ、人の事ジロジロみてんなよ。」
赤髪が私の肩をいきなり掴んでは‥軽く突き飛ばされた!?この人、怖すぎるでしょ!
ふいっと視界にポケギアを移す。やば!約束の時間10分オーバー。
「あ、あの失礼しました!」
とりあえず赤髪に頭を下げて研究所に向かって全速力。ってゆか返事くらいしてくれたっていいのに。あ、聞く前に私が消えたのか。消えなくてもされなかったか。
ガチャっ―
「遅れてすみませんでしたぁっ!」
「ナマエちゃん、やっときたな!」
「私なんて10分前についたわよ。」
「僕なんてもーっと前〜。」
「ヒビキくんは博士のお手伝いしてるんだから待つも何もないでしょ!」
「細かいなぁ、コトネちゃんは。」
研究所に入ると、玄関に幼なじみのヒビキくんとコトネちゃんが出向かえてくれた。どうやら私を待っててくれたみたい。
「ごめんー!あのね、さっき窓に「早くポケモン貰おうぜ!」
凄い勢いでヒビキくんが私とコトネちゃんの腕を掴んで走り出す。私の話、結構重要な気が…ま、みんなこの日を楽しみにしてたからしょうがないか。私も楽しみで楽しみでしょうがなかったもん。
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