糖分補給

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後ろからぎゅう、と力を込めて抱き締めた。
その身体はすっぽりと腕にはまった。
手をとって軽く甲にキスをした。


「どうした?やけに甘えてくるな」
「糖分補給かな」
「なんだそれ」
「最近あまり会えてなかったからね」
「毎日会ってるだろ?」
「二人きりでだよ」


エレンの背中を胸に受けて、ベルトルトはエレンの頭に顎をのせた。
確かに毎日顔くらいは合わせていた。
しかしなかなか二人きりにはなれなかった。
今日はたまたま役割で馬の小屋掃除で同じになったのだ。
これまでの我慢が爆発してしまった。


「エレンの匂い、久し振りだ」
「俺も」
「すごい甘い匂いがするね」
「さっきジャンに食堂でイチゴジャムぶっかけられた」
「ああ、なんかやけに騒いでたね」
「べっとべとになったんだからなー」
「ふふ、その前に妬いちゃうよ?」
「お前が一番だっつの」


エレンは体制を変えてベルトルトと向き合った。
先ほどベルトルトがしたように、手の甲にキスをした。
すこし恥ずかしそうに笑うエレン。
今にもいただきたかったが、さすがにここではまずい。
そう思い、キスだけで我慢した。


「まったく、可愛いのもほどほどにね」
「ん?」
「なんにもないよ」


ベルトルトは他人には見せたくない、と強く思った。




甘いベルエレが書きたくなった結果。



130902






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