溺れるくらいに君を

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好きになってしまっていたんだ。


「ジャン」


声が好きだ。顔も。
全てが愛しいんだ。
艶やかな黒髪も。
鋭い瞳の金色も。
華奢な身体も。
いっそ壊してしまいたいくらいに。
ケンカしても、言葉が触れ合うだけで良い。
ジャンにとってエレンはとても必要だった。
別に、好きになってもらいたいとかではない。
きっとあっちにはそんな気はないのだから。
ただ、やはりそれが良いとは感じない。
好きな人の好きな人が分かった時とか、好きな人が好きな人を目で追ってたりするのを見たりとか。
目で追ってたりするのは、自分もそうだから。
だから相手の視線の先もすぐに分かる。
それは少し、きつい。
別にそんなに女々しい人間になりたいわけではないし、奪うとか、そんな修羅場を求めてるわけでもない。


「ジャン?」
「え、あ、なんだ?」
「だから、なんだよさっきから?ぼーっとして」
「ああ、悪い」
「気分でも悪いのか?」
「いや、大丈夫だ」


告白すれば、エレンはこちらを好きになってくれるのだろうか。
いや、それはないか。
あの人に勝つことなんて出来やしない。
ジャンの中にもいちお区切りはあった。
しかし、告白すれば、少しでも自分を意識してくれるかもしれない。
ああ、自分が酷い。
それほどにエレンが好きなのは分かっている。
自分のものにしたい。
あの人が羨ましい。


「欲しいなあ…」
「ん?何がだ?」
「…金だよ」
「は?金…?ぶ、ははっ、なんだそれ」
「なあ…エレン」
「ん?」
「…お前は、笑ってた方が良いな」
「なっ…んだよ、い、いきなりきもいぞ?」
「てめえな…!」


欲しいと思うのは嘘ではないが、この笑顔がまだ見れるなら、今のままでもいいのかもしれない。




初ジャン!ジャン!
まあジャンエレではないんですけどね。
ジャン→エレです。
というか、リヴァエレ←ジャンなのかな?
エレンはジャンが、自分と兵長が恋人なの知らないと思ってます。
ジャンは知ってるけどエレンが大好き。
もちろんリヴァイは全部気付いてます。
どろい関係だ!



130812




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