おはよう、悪魔

>>>


重たい瞼をゆっくりと開けると、朝の眩しい光が目に刺激を与える。
額を押さえて起き上がると頭痛がした。
どこもかしこもズキズキと痛む。
喉も腰も尻も。
少し睨み付けるように隣で寝ている人物を見た。
こっちの気も知らずにすやすやと寝ている。
昨日とは正反対だ。
抵抗しても声をあげても、聞くつもりもないように体を貪り尽くされた。
身体的にか精神的にかは解らないが、何かあるといつもああなる。
凶暴化というのか。
何かあったのだと理解はしているが、怖い。


「行動で示すより、言ってくれたほうがこっちには有難いですよ」


エレンはむすくれた顔でぽそりと呟いた。
服を着ようとベッドから降りようとしたらぐいっと腕を引っ張られた。
エレンはまたもベッドに引き釣りこまれる。


「……兵長、いつから起きてたんですか?」
「お前が起きる一時間ほど前からだ」
「だと思いました」
「エレン、痛むか」
「歩けないほどに痛いです」
「それは残念だな」


薄く笑ったリヴァイの目は笑っていなかった。
とエレンは思った。
今日の訓練はどういった理由で休めば良いのか。
無駄に休むとミカサたちが余計に心配する。
次の日のことも少しは考えて欲しいものだ。


「ずっと聞こうと思ってたんですけど」
「なんだ」
「兵長がああなるのって何か理由ありますよね?」
「ああなるって、どうなるんだよ」
「えっと、凶暴化…するっていうか」
「ああ」
「何かあったのかと」
「エレン、」
「はい?」
「俺はこう見えても独占的で束縛する派だ」
「え?」
「尚且、潔癖症だから自分のものに他人が触れるのは我慢ならん、それだけだ」


そう言って、爽やかに笑ったリヴァイがかっこよくて怖かった。




深読みすればヤンデレ兵長がいるはず。



131216






「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -