学パロ
「アリスちゃーん!」
ちょっと聞いてよと走り寄ってくる同級生。
隣りのクラスの猿飛佐助だ。
「化学係りなれなかった〜!」
「あー…」
うちの学校はなかなか個性的な先生がいっぱいで、生徒からの熱烈な尊敬があることもしばしばだ。
佐助がお気に入りの先生は結構幅広く人気があって、担当する化学の準備係りはかなり倍率が高かったりする。
学年によっては数学も教えてるらしいけど、おれらの数学は今川先生だから関係ないし。
「勝ったのは?」
「毛利のダンナ。だってあの人確率分析してジャンケンするんだぜ!?ズルくない!?」
…全国模試で毎回トップ争い常連の秀才も、実は大人気ないらしい。
「ま、学期が変わるまでの辛抱じゃん」
「毎回おんなじ事言うなよ!これで三回連続はずれなんですけど!?」
そういや喜んで報告されたね一年前。
それからしばらく愚痴を聞いて、結局なんの係りになったのかと聞けば。
「体育」
ああ武田先生の。
幸村と?もうそれがベストじゃね?
化学係りの代わりにもう一年もやってるんだし、準備の前の校庭十周も慣れたもんでしょ。
おれたちの尊い犠牲になってちょうだい。
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