彼女自慢





かすが専用主人公ネタ





* * * * *






【設定】

名前:石 恵(子隻)
カナ:セキ ケイ(シセキ)
性別:男
備考:
 中国人。孟隻の右腕。生涯の主と仰ぐ盲信者。体格は孟隻より若干でかく、孟隻を無表情にして男にしたような有能なメンズ。じつは孟隻よりかなり年下。
 古くから管理人の脳内設定にいたキャラで、こうやってじわじわ孟隻に関する設定の外堀を埋めていこうという思惑を背負っているキャラ。
 というかもう三国むそーのネタ部屋作ろうかと思っている。


↓↓ネタ本編↓↓

孟隻×政宗、恵×かすが前提
彼女自慢戦


「それは聞き捨てなりませんな」

そう言って、一歩前に踏み出す恵。

「確かに政宗公は美しい。それは認めましょう」

当たり前だと言わんばかりに腕を組み替える孟隻。
隣の政宗はわずかに顔をしかめているが。

「しかしその政宗公もかすがの美しさにはかないますまい」

「ほう。言ったな童」

「こればかりは言わずにおけませんな」

ひたりと見合わす 視線がかち合う。
睨み合いというにはまだ緩いそれを交わしながら、不意ににやりとと笑った孟隻が許す、と一言。

それを受けた恵は僅かに顎を上げて、隠れかけたかすがを自分と孟隻の間に引き出した。

「請われたならば御意のままに。が、しかしこの答弁に言葉は不要。ただ主の両眼をお開きあれ」

沈魚落雁を地でいくような、傾国もまったく夢ではないほどの玉のかんばせ。透き通るような肌はどこまでも白く、縁取るような長い髪は金糸よりも輝かしく蜘の糸より細く柔らかだ。
おまけに柳のようにしなやかな体は誰もが羨むような唯一無二の黄金比。天の星を抜き取って嵌め込んだような瞳は琥珀よりも数段美しく、きらきらと濡れて輝くさまは正にこの世の宝石さながら。


…と自信満々な恵の態度が物語っている。

「成る程。お前の言い分は良く分かる」

「言うに及びませんな」

「確かにかすがは美しい。間違いなく歴代でも屈指の美貌を誇るだろう」

「無論です」

「しかし如何せんお前はまだ青い。至高の美とは完全なる器に宿るものではない」

そう言うと、訝しげに片眉を上げた恵に向けて孟隻も背後の政宗を自分たちの間に引っ張り出す。

「見ろ」

艶やかな髪は細くなめらかに手の隙間から滑り落ち、また思わせぶりに指の先に絡みつく。濡れたようにひかる唇は徒めかしく、斜に構えた切れ長の瞳には内側で力強く炎が揺らめいて。
無骨な刀を巻き付けた腰は鎧を纏ってなお細く、若者独特の柔らかくも強かな筋肉が動く度に手足にはめた甲冑の留め具が音を立てる。その一挙手一投足からでさえ、匂い立つような筆舌に尽くしがたい華と雅が生じているかのようだ。


…と勝利を確信した孟隻が目で語る。

「どうだ」

「…悔しいですが、認めざるを得ませんな」

「そうだろう。この完全であるようで未だ欠けを持つその瀬戸際にこそ最高の美しさがあるのだ」

そう断言して口角を上げる孟隻。そしてその目の前で押し黙ってしまった恵。

お互いに愛人を間に挟んだまま空気で張り合っているから、政宗とかすがには内心の語り合いは聞こえていない。
が、それでもじっと見つめられていることに変わりはないので何とも言えず居心地は悪い。

それでも二人のやりとりに、ようやくそれも終わるのかと政宗たちが安心したのも束の間

「しかしそれでも俺のかすがは政宗公に勝るとも劣りはしません。やはりかすがが最も美しい」

…という恵のこの一言ですべての話は振り出しに。
結局この日、二人の議論に決着がつくことはなかった。







オチなし!\(^o^)/





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