Unus sed leo.2





今日も今日とて絡んできた阿呆の相手をし、まだ半分以上残っている昼休みをもて余す。
文武両道をうたうだけあって無駄に血の気の多いヤツもこの学園には有り余っているらしい。が、さすがにこう毎日だとウンザリするぜ。たまになら暇潰しにかまってやるのも悪かねぇが ただでさえ嫌気の差してる生活に学習しねぇ阿呆ども。嗚呼もうくそ食らえウンザリだ。オレは心底この学園には合わねぇよ。



「今日もか」



なんて、本気で転校も考え始めた頭に降ってくる他人の声。
相変わらずひねりの無い呼び出し場所を後にしようとした瞬間、突然降ってきたそれにほとんど反射で上を向く。


「若者は毎日元気だな」


非常階段で手摺にもたれている相手は制服からしてどうやら高等部のヤツらしい。額から顎にかけての馬鹿デカイ傷が嫌でも目について癪に障る。…つうか、もしかして毎日そこで見てたのかよ 趣味悪ィ。アンタのぞきは変態がする趣味だって知ってるか?


『……関係ねーだろ』


「まぁな。だがこの学園の奴等は賢いわりに馬鹿だからな。あんまり挑発するなよ」


面白そうにニヤニヤと笑って背を向ける上級生。言いたい事だけ言って帰るなんざずいぶんな態度じゃねえかと思ったが 所詮相手は階段の上。追いかけるのも面倒すぎて、結局今の不愉快な発言は聞こえなかった事にした。





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