夏至
「佐助ってあったかそうだよな」
なんて、突然言い出すのはもしかして大輔ちゃんのクセなのかも。
「えー?そんなの言われたことないけど…」
髪の毛のせいかななんて真面目に首を傾げるんだから笑っちゃうよ。
だって、大輔ちゃんてさ?なんかずれてるっていうかね。
頭良いのに、変なひと。
「…それにしても、なんだか今日ずっと洗濯してないか?」
あ、ばれた?
だって今日は久々の晴れ間だし、日も長いしさ。
つい三回も洗濯しちゃったんだよね。
「だってここんとこ、洗濯物たまってたんだもん」
「ふーん…?」
最後の洗濯の、最後の一枚を干し終えて。
あぁやっとこれでスッキリした。洗濯物たまっちゃうと、なんか落ち着かないんだよね。
「佐助」
やりきった満足感に一人にんまりしていると、後ろで大輔ちゃんが手招きする。
なんなのかと思って近寄れば、
「…やっぱり。太陽の匂いがするな」
突然ふわっと抱きしめられた。
「佐助に合う匂いだ」
…もう、俺様忍なのに。
大輔ちゃんがそんなこと言うと、恥ずかしいやら悔しいやら嬉しいやらで、俺様複雑で大変なんだからね。
でも…
「…すき?」
「好き」
やっぱり、一日中外にいてよかった!
バカップルー
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