ABC論争
朝、目が覚めたら目の前にメロンパン。
じゃなくて
やわらかなおぱ……え…?おぱい?
ええぇ!!???
何事!??なんで俺の上に魅惑の谷間が!!?
ちょっ…、えぇぇ!!??
「起きたのか?」
その声は!
『…政宗…?』
「Good morning.舜!」
それはそれは爽やかな笑顔で挨拶してきた政宗(仮)は、ちょっぴり乱れてはだけた寝間着から素敵な谷間を覗かせて、ちっとも爽やかじゃないエロさでした。
え?…谷間?
「オレ、舜のお嫁さんになる為に、女になったんだ」
…ええぇぇっ!!??
政宗がお嫁さんに…じゃなくて女の子に!!?
ちょっ…!女の子がそんなぎゅうぎゅうくっついたら、む…胸が!!いやいや嬉しいけど!いやいやいやいやそういうことじゃなくて!!
俺に続いて政宗まで女の子になっちゃったよ!
どうする!?俺!!?
「これでなんの気兼ねもなく結婚できるな!」
『(!!!美少女政宗にちゅーされた!!!?)』
てか、これもう据え膳?健全な男子として頂くべき?朝だし?
なんて誘惑に負けかけていたら。
「政宗様!!」
小十郎、改め極道美女来たー!
え…えろ気がやばいよ小十郎っ!!!!
「やはり…!貴方からは少しも目を離しておけません!」
そんなはしたない格好で、とか言いながら小十郎さんは俺の上から政宗ちゃんをひっぺがしました。
むぅ…ほっとしたような残念なような…。
「いくら政宗様と言えども香月様の嫁の座は譲れません!!」
「Ha!!小十郎も本気ってことか。相手にとって不足はねぇ!」
あれ、デジャブ??
いやしかし。この場合俺は全然構いません。むしろ大歓迎。だって戦国時代ってたしか一夫多妻制だったよね?
なんて不埒なことを考える俺と火花を散らす伊達姉妹の間に現れたのは、昼間はコントラストも鮮やかな白黒赤のわんこ忍者。
『(……おぉう…!小太郎はまた、めちゃめちゃスレンダー!!!)』
モデルさんかと思うような背格好でいつもの装束を着てるもんだから絵になるね!写真とか取りたい。並べて取りたい。
『小太郎もか…?』
「………(コクリ)」
なんでみんな急に女の子になっちゃったのかね…って…
………小太郎…スレンダーなのに意外と胸が…伊達主従程じゃないけど……
だって!目の前で正座してるんだからしょうがないじゃん!!上から見てんだから目がいくに決まってんじゃん!!
ただでさえぴったりした服着て…………
………………………………………
………………………………
………………………
………………
………
…
……………………。
………元親は!!?元親は何処に!!!
みんな女の子になっちゃってんだからきっと元親も女の子になってんじゃないの!!?
もしかしていつもの格好だったりしないんですかっ!!?
平たく言えば上半身半裸だったりしないんですかっ!!!??
我ながらどうかと思う発言ではあるけどしょうがない!だって俺、男の子ですから!
『行くぞ小太郎』
「…!…(サッ)」
待てません。俺は待てません。こちらから向かわせていただきますとも。
セクシー小太郎に道案内をしてもらいつつ、目的の元親の部屋へと進みます。
もちろん後ろから伊達主従も牽制しあいながら来てます。
ある部屋でぴたりと止まった小太郎がさっと襖を両側に開け放てば、目に飛び込んで来たのはクナイを投げつける佐助とそれを座布団で防ぐ元親の不思議な攻防。
『…………?』
「…舜!!」
「舜ちゃん!!」
元親が一瞬あっけにとられた俺たちに気づくと背を向けていた佐助もすぐに振り返る。
元親が自分の前に持ち上げていた座布団を下ろすと……
…………巨乳!!!!
いつものように上半身裸じゃないのは残念だけど、さらしを巻いてなおでかいお胸が!!
ちょっ…拝ませてくださ…!!!いや思わず手ぐらい合わせちゃうよこれは!
ご立派!!
「やっぱり…!舜ちゃんも大きい方が好きなんだ!!」
見惚れていた俺に、そう叫んだのは佐助さん。しゃがみこんで泣き出した相手は確かにあまり大きな胸ではないようです。
いや、でも俺はそういうちょっぴりささやかな大きさの胸も全然好きだったりしますが。
ないようである位の胸も巨乳とはまた一味違った素晴らしさが…。
あ…、言い忘れましたが、俺胸フェチです(え、いまさら?バレバレでした?)
なんで、さっきから胸ばっかり見ちゃってしょうがないんです。
いや、仕方ないでしょ!?大前提としてみんな美形なんだから!男はみんなおっぱい星人なんだから!!
「助かったぜ舜。さっきからこいつ、前開けんなとかイヤミだとか…わけわかんねえんだよ」
いやいやそれは当然でしょう元親ちゃん。そんな立派な胸を惜しげもなく見せつけられたら見る方はあんまりいい気はしないんじゃないの?(特に佐助さんは)
俺は嬉しいけど。
俺は嬉しいけどね。…あ、しつこいですか?
とにかく目の前のハーレムで楽園で天国な光景にテンション上がりまくりの青天井状態の俺ですが。
…重要な問題に気づきました…!!
今日はまだ俺のハニーを見かけておりません!!!!!
欲求を追いかけすぎて思い出すのが遅れましたが、あの可愛い可愛い元就が女の子になった姿を一目も拝まないとかあり得ないですから!俺はそんな苦行に耐える気はさらっさらありませんから!
いざ行かん、我がサンクチュアリへ!
ふふふん。俺この部屋には小太郎の案内なしでたどり着けます。
そんなわけでやって来た部屋の前、ノック…はしないで代わりに声をかけときます。
『元就』
「!!、舜!?」
ちょっと慌てた声が聞こえるけど理由はすでにわかってますよ。ということでサクサク障子を開けさせてもらいます。
「…あの、これは…その………舜…?」
すらっと開けて元就が目に入ってきた瞬間。
その時の俺に効果音をつけるなら正に雷が落ちるようなあれです。
そりゃもう東京タワー折れるくらいのでかさの。
可・愛・い・すぎんだろコラァッ!!
困ったような慌てたような顔も可愛いし、ちょっと驚いてるとこもいい!珍しくまだ敷かれてる布団で隠そうとするところとか、普段は見れない激レアな寝間着姿とか!ちょっぴり青ざめてるけどその動揺っぷりも俺の心を捉えて離しません!
てか!それ以上に俺の美乳センサーがビンビンに反応しっぱなしなんですが!!
俺の俺基準による究極の理想的な胸が今ここに!!?
垂れていないことは勿論大前提。大きさは下から手で包んでちょっと余るくらいで離れすぎず近すぎずつんと上を向いてて触るとふわふわしてて(ここは予測だけど)…服の上からでも元就の胸が秀逸なものだろうことが俺にはわかる!!!
そういえばあまりの衝撃に立ち止まって絶句した俺は先頭なわけで。
後ろからぞろぞろついて来ていたみんなも何事かと覗いてきます。
これはもう稀にみる絶好の機会じゃ?
『元就』
「は、はい!?」
『結婚しよう』
今日。今。Now。
『俺の妻になってくれ』
「!!!!!??」
「「「「「!!!!!!!??!!!??」」」」」
やっぱり早めにつば付けとかないと取られちゃうじゃん?
お花ちゃんとその美乳は譲れないですよね!?
先手を打って宣言しておくべきですよね!?
元就が驚きすぎてフリーズしたのもこの際好都合です。今回ばかりは愛しいお花ちゃんの意見も聞いてあげません。
お姫さまだっこで抱えると、もれなく石化した小太郎達の間を走って逃げ出します。
「舜さまっ!??」
落ちないようにしがみついてきたお花ちゃんを抱きしめ直してにっこり笑えば、いつも通りに真っ赤になって。
ああもう本当に俺のツボすぎるよ!
これはもう夜まで待つのは愚かというものさ!ばっちり既成事実をつくろうぜハニー!!!
今日から俺の人生は薔薇色さ!
アディオスアミーゴシルブプレ!さようなら皆さんまた会う日まで!!
その時は可愛い赤ちゃんをご紹介します!
…と思っていましたが、次の日皆さんは男の子に戻っていらっしゃいました…。
カムバック俺の幸せの丘…!!!
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