式神Q&A





佐助「と、いうわけで!ここでは本編には出てこなかった裏話を質問形式で補足していきま〜す!!」


式神『主に代わり、私がお答えさせていただきます』


佐助「あ!!式神さん!よかった〜、無事だったんだ!」


式神『はい。佐助様が本体を修繕をしてくださったおかげです。ありがとうございました』


佐助「全然!だって俺様が折っちゃったんだし…本当にごめん…痛かったよね…?」


式神『どうぞ気になさらないでください。私たちは痛覚を備えてはおりませんから』


佐助「え、うそ?すごいねそれ!ちょっと羨ましいなあ…」


式神『…私のことはともかく、今回は我々だけで進めていくようですね』


佐助「ていうかね、今回のはまあ作者の力不足のせいで伝えきれなかった事をいくつか補足するってだけなんだけどね。そのおかげで俺様たちがこんな残業まがいなことさせられちゃってさぁ…ひどいと思わない?」


式神『…本当に。それにつきましては誠に申し訳ないと作者も申しておりました。なにとぞご容赦を…』


佐助「いやあー、式神さんに謝られちゃうと俺様はちょっと弱いんだよ…本編で色々とお世話になりましたし…」


式神『大したことはしておりませんが…』


佐助「(だって大輔ちゃん連れてきてくれたし…)」


式神『?佐助様?』


佐助「なんでもな〜いよ!じゃあ、気を取り直して一つ目の質問いってみますか!」


佐助「何はともあれ、まずはこれでしょ!



Q1.大輔ちゃんは本当に帰らなくて大丈夫?



だって次期当主だったんでしょ?」


A.『そのことならば大丈夫です。
元々高向の一族は当主交代の時に最も力のある者が当主になる慣わしですので、選考でも問題は起きないでしょう。

また、当主の力量の面から考えましても、他の例外的に弱いような代ならともかく大輔様代は主以外の方々もかなりの能力を持っておられますから、ご心配には及びません』



佐助「…ふーん。ならいいや。安心して大輔ちゃんを引き止めてられるよ!(まあ問題があったって帰してなんかやらないけどね)」



佐助「じゃあ質問その2!(むしろこっちが本命だから!!)



Q2.大輔ちゃんはどうしてあんなに浮気症なの!?」



A.『正確には浮気ではありません。
主は特に安定した氣の持ち主ですので、氣の弱った方や均衡を保てていない方は無意識のうちに主に惹かれてしまいます。側によることで本能的に自分の氣を正常に戻そうとするのですね。

勿論その際の接触方法は会話であったり交合であったりとその方によって異なりますが、主も彼らが何を求めているのかはよくご存知ですから、敢えてそれらを拒むことはありません。

どちらにも本当は恋愛感情は存在していませんし、本質的には治療と言った方が正しい行為なのですが、一般の方から見るとやはり遊び人のように見えしまいがちなのです』



佐助「…なるほどねー…納得できないわけじゃないけど、やっぱり微妙……って、ちょっと!



Q3.もしかして俺様との関係も治療のつもりなわけ!?」



A.『…恐らくは。
私から見ましても佐助様の氣は独特で、均衡とは程遠いものであるように思えます。
主ならばより深い洞察をしておられるでしょうから一概には断定しかねますが、“安定”に惹かれてしまったと考えてしまいやすい形です。

もしかすると、長期的な治療が必要であると判断されたのかもしれません』



佐助「……………」


式神『…佐助様、これはあくまでも私の愚見でございますから…そう、お気を落とさずに…』


佐助「……ありがと…でもこれ普通にヘコむなー……だから大輔ちゃん、あんなに“必要無くなる”って自信ありげだったわけね……」


式神『………(言葉が見つからない)』


佐助「…………はぁ…」


式神『………;』



Q4.「……大輔ちゃんて、恋愛とかしないの…?」



A.『…そうかもしれません。
元々、御自身に向けられる好意は根底に治療を目的としている場合が多いので…。

ご自分からもそういった方々の為に時間を割いてしまわれがちですし、その事に満足もしておられるようです。あまり恋愛といったことに時間をかけられる方には…。

そもそも現時点では主から他者にそういった好意を寄せられることはないでしょう。治して正常な生活をおくれるよう、自立を助けたいという親のような愛情を向けてしまうことの方が多いと思われます』



佐助「…なんか…良いことだけどさ、それもちょっと寂しいかも……。…いや!これはきっと好機だよね!?」


式神『…?』


佐助「俺様が正常な氣ってやつを取り戻して、その上で大輔ちゃんにもう一度告白する!そんで一生添い遂げてみせるんだから!!」


式神『……佐助様?…少し、落ち着かれた方が…』


佐助「そうと決まればこうしちゃいられない!絶っ対に、愛情を向けさせてみせるんだから!待っててね、大輔ちゃん!!」


式神『あ、佐助様…!』



式神『…………』



式神『(………行ってしまわれた…)』




追加A.『…佐助様はああ仰っていましたが…人の氣とはその人の精神と深く関係しています。恐らく忍という佐助様の職業上、精神的な“欠け”は必要なものなのではないかと推察いたしました。

ならばもし現在治ったとしても、仕事を続ければ高い確率で再び損なうことになるでしょう。そうなればやはりまた治療を求めますので、どうしても“正常な氣”での関係は築きづらいのではないでしょうか…。

ただ、そうするとかなりの長時間、場合によっては一生を共に過ごすことに違いありません。ですので、結果的に佐助様が主と“添い遂げる”ようになることは間違いないと思うのです。

しかし…私などが気付くようなことに主が気付かないはずはございません。
何か別のお考えがおありになるのか…

あるいは…、

もしかすると、ですが…

主も佐助様の側を望んでいるのでしょうか……?

もしそうであるならば、佐助様のクナイとして、ささやかながら心よりの祝福をさせていただきたい限りでございます。

是非ともそうであることを、望んでやみませんね』





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