ひなまつり

2010/03/05 18:24


好きですいつわりびと。

空かわいいです。ぽちも。


…はい、というわけで前書きでした。
以下は毎度おなじみ(おい)まったく関係のない話です。
相変わらず女主がでしゃばっているのでご注意ください。





* * * * *






自分のすぐ前を忍び足でそろそろと歩く子供。キョロキョロと辺りをうかがいながら慎重に進んでいる。



「政宗様!」

「!!小十郎…」

相手の方が一枚上手だったようだ。

「…チッ…見つかったか」

「またノラ孟隻なんか拾ってきて…!いけませんと言ったでしょう!」

「いいだろ!絶対自分で世話するから!」

「駄目です!そんなこと言ってどうせ貴方が世話されるに決まってるでしょうが!」

「だってオレが連れてこなかったらコイツ死んじまうだろ!」

「なに言ってるんですか!そのノラ孟隻は立派な大人です!その年までノラで生きて来られたんだから今さら拾われなくても平気なんですよ!」

「年取ったらノラはつらいだろうが!」

「まだ若い盛りでしょう!何年後の話をしてるんですか!早く元いた場所(三國時代)に戻してきなさい!」

「オレが見つけた時はもう(戦国時代を)フラフラしてた!元いた場所なんか知らねー!」

「じゃあ貸しなさい!小十郎が返してきますから!」

「いやだ!コイツの目が拾ってくれってオレに訴えてたんだ!」

「私には面白がっているようにしか見えません!」

「、こんなに立派な孟隻、めったにいねーぞ!今拾っとかなかったら絶対後悔するからな!」

「孟隻なんてどれもそんな体格でしょう!後悔なんかしません!」

「する!」

「しません!」

「するったらするっ!」

「絶対にしませんっ!」

直前までものすごい勢いで言葉を発し続けていたが、ふいに二人の言葉が止まる。
睨み合うように対峙しているが、どうやら目の前の“マサムネサマ”の方が分が悪いようだ。

「……、飼ってくれなきゃオレがノラになる!こんな城出てくからな!」

「お好きになさい!どうせ三日ともちませんよ。後で謝っても小十郎は知りませんからね!」

「……っ」

最後の脅しも通じなかったようで、いよいよ“マサムネサマ”は後がなくなってしまったな。

それからすぐに小さな肩が震えだし、急に息が詰まるようなつっかえるような声が聞こえて。

「………こ…こじゅ、ろう、なんてっ…きらいだ!っ、元いた所に…返すなんてぜったい、っいやだからな…!」

目から水が出始めた“マサムネサマ”はひどく弱そうで、流石の“コジュウロウ”も今は強く言えないらしい。
ただでさえ弱い小さいものが普段に増して弱そうでは、確かに手なんざ出しづらくって参る。

「……っ…、もうせき…?……!」

いよいよ声とひきつけが大きくなってきた“マサムネサマ”があんまり目に余ったから、抱き上げて水を舐めてやる。

それだけのことなのに、驚いたのか“マサムネサマ”はもとから大きな瞳を、こぼれそうなほど見開いて。

「…絶対オレが飼うからな!」

そう叫んで“コジュウロウ”を威嚇していた。




〜〜〜〜〜
っていう微妙な夢を見ました。
うたたね中に。
…頭使いすぎて回路がループしてるみたいです。

もちろん小十郎は押しきられます。



topへ



第4回BLove小説・漫画コンテスト応募作品募集中!
テーマ「推しとの恋」
- ナノ -