(本当は血が繋がってないけど血が繋がってると思ってる)佐助が妹である夢主のことを病むくらいに好きで好きで好きすぎて夢主に「好きな人が出来た、告白しようと思う」と聞いた瞬間プッツンして夢主の知らないところでその相手を裏で色々して自分に依存させようとする話


「−−は?今なんて言ったの?」
自分でもビックリするくらい、冷たい声が出た。
俺の様子が変わったことに、彼女は気づいていないようだ。なんでも、クラスにいる男子が気になっているらしく、今度告白しよう思うと、とまで言い出す始末。
照れ笑い気味に吐き出された言葉に、頭が真っ白になる。
どうして好きになったのか聞くと、優しくされただとか、かっこいいだとか、そんなつまんない理由だった。それだったら、俺の方が優しいだろう?アンタの世話したり、眠れない時は添い寝したり。なんなら、アンタを困らせる危険分子を裏で排除してたりしたんだぜ?それなのに、あんまりだろ?
「……そうか、頑張って」
本当は声を大にしてそいつはやめておけ、って言いたい。無理にでも、俺のモノにしたい。だが、今はその時ではない。甘い声を弾ませて微笑む彼女は、いつも通り可愛らしいのに、憎らしくも思えた。
案の定、彼女はフラれた。
というか、フラれるように仕向けたのは俺なんだけど。俺の腕の中でワンワン泣く彼女は、なんて可愛いのだろうか。堪らない。今この時、彼女は俺だけの彼女だ。
「よしよし。今日はアンタの好きなもん作ってやるから、元気出せって」
本当は赤く熟れた果実のような唇にしたい口付けを、額に落とす。彼女は依然、鼻をグスグス鳴らしながらも、素直に頷いた。
それでいい。これからも、俺だけの姫さんでいて。
「大丈夫。俺様だけは、何があってもアンタの味方だ。これからも、ずっと」

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