(海常と練習試合済み/リコ友情+黄瀬ギャグ?要素)


「ねえ、遥」

「ん?リコどうしたの?さっきのはそれでいいと思うけど」

「そうじゃなくて。そんなに携帯触るの珍しくない?」


昼休み、遥と部活について話しながらお昼ご飯を食べていたんだけど、さっきから度々携帯を触っているのが気になる。

何か大事な用事でもあるのかもしれないし、別に携帯を触ること自体に文句はない。

ただ、普段あまり触っているところを見ないから不思議に思っただけで。


「うん、涼太の定期連絡からやり取りが続いてて」

「は?」


さも当たり前かのように遥は言うけど、オカシイところあったわよ、今。


「涼太?」

「黄瀬涼太」

「定期連絡?」

「3日に1回ぐらいのペースで連絡くれるんだ」


何してんのアンタら。


「遥が黄瀬君の……キセキの世代のセンパイなのは知ってるけど、ホント仲良いのね」

「仲良かったとは思うよ。特に涼太はわんこみたいで可愛いんだよね」

「犬みたいってのには同意だわ」


そのとき、遥の携帯が光った。


「黄瀬君?」

「うん。あ、これ見て」


素早く携帯を操作すると此方に画面を向ける遥。

そこには私たちが垣間見たヘタレキャラな黄瀬涼太ではなく、紛れもない人気モデル・黄瀬涼太が映っていた。

衣装は勿論、表情やポーズもまさにモデルで、普通の女の子ならコロッと落ちてしまうぐらいカッコイイ…んだと思う。

あいにく私は彼のファンじゃないし、バスケ視点からしか見てないからその辺りは分からないけど。


「今日の撮影のボツなんだって、これ。カッコイイのに」

「ボツにならなかった分はこれ以上ってことなんじゃないの?」

「そっか、そうだよね!雑誌楽しみにしてるって返事しとく!」


そうしなさい、そうしなさい。

飛び上がって喜ぶと思うわよ。


「あ、返事きた」

「早すぎでしょ!」


黄瀬君の返事が早いから携帯見てばっかなわけね、なんて思いながら昼食であるパンを齧る。

この子の体質だから仕方ないんだろうけど、いくら後輩と言えど敵と仲良すぎるのも問題よね。

日向君たちのモチベーションにも関係してくるし。


「…えっ、もしもし?」

『遥センパイっ、やっぱ大好きっスー!!!』


電話かかってきたんかい!

しかも声大きすぎて丸聞こえよ!

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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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