「うん、ありがとう。私も涼太が好きだよ」

『そこは大好きって言って下さいっス!』

「じゃあ大好き」

『うわ、今オレ嬉しすぎて死ねる!!』

「大袈裟なんだから」

『本心っスよ!』


いつもこんな調子なのかしら、この2人。

今度黒子君に訊いてみるか。


「あ、今リコといるからそろそろ切るね」

『カントクサンっスよね?また練習試合組んで下さいって言っといてほしいっス!』


聞こえてるわよ、黄瀬君。


「分かった。また連絡するね。涼太はやるときはやる子だから大丈夫だと思うけど、無理しない程度に部活も仕事も頑張って。約束だよ」

『遥センパイとの約束は破らないっスよ!』


それから一言二言交わして通話は終わった。


「ごめんねリコ」

「いいわよ。それより…」


ホントはちょっとだけ寂しいって思ってたり、ね。

遥は私の大事な友人であると同時に、誠凛男子バスケ部に必要不可欠なマネージャーなんだから。


「私も黄瀬君に負けないぐらい遥が大好き」

「私もリコ大好きっ!」


スグに大好きって返ってきたわよ、黄瀬君?

…なんてね。


「あ、そうだリコ、涼太がね」

「練習試合のこと?聞こえてたわよ」

「ホント!?考えといてくれる?」

「こればっかりは私だけの問題じゃないしなー。ま、機会があればまた蹴散らしてやりましょ」

「うん!笠松さんの蹴り、また見れたらいいなあ」

「それ、向こうのキャプテンがアンタの後輩蹴散らしてるんじゃないの」

「え、うん。仲良いよね。いい先輩に恵まれて良かった」


キセキの世代のセンパイとしては嬉しいことでしょうね。

理解しがたいオンリーワンのバスケセンスを持つが故に、キセキの世代全員がバスケでは孤立しやすかったはずだから。


「じゃなくて!試合で!私たちが!向こうを!蹴散らすのよ!相手に不足なし、1回勝ったとは言ってもけして格下じゃないわ!」

「大丈夫、分かってるよ。正々堂々やってくれるって信じてるから。皆が動きやすいように、これからもマネージャー業務頑張るね」

「……頼んだわ。無理しない程度に頑張って。約束よ」

「うん!…じゃなくて。はい、カントク!」




アナタも
 ミンナも
  バスケも
   だいすき


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