9月27日、AM0:00


チカチカと光る携帯のランプは友人からのメールを知らせるもので、時間ぴったりに送るなんて器用だなぁと苦笑しつつ、内容を確認する。読んでいるうちに思わず顔が綻ぶのは彼女たちからのメールが嬉しいからで。やはりいくつになっても誕生日を祝われるのは嬉しいことだ。
すぐに返信するのも、何だかメールを待っていたかのようで気が引けるので、朝起きてから送ることにした。



***




「おはよ、名前」

「おはよー」



幼馴染み兼絶賛片想い中の相手、孝支は、何故か最近よく自転車の後ろに私を乗せてくれる。今日も軽快に走り出す自転車の風がひんやりと冷たくて、おっさんみたいなくしゃみが出た。クスクスと前方から聞こえてきた笑い声にむっとして、色素の薄い髪をくいっと引っ張ってやった。



「いったー…」

「おっさんじゃないし」

「一言も言ってないだろー?」

「…あ、」



馬鹿だなぁと今度は二人して声を上げて笑った。そして思い出したように、孝支がそういえばさーと切り出した。



「誕生日おめでとう、名前」

「ありがとー」

「プレゼントさ、俺なりに考えたんだけど」

「うん?」

「名前の傍にずっといる、なんてどう?」

「……ん?」

「幼馴染みじゃなくてって意味だから」

「えっ、ちょっと孝支…?」



急に真剣なトーンで言い出すからほんの少しだけ思考停止した。突然すぎる展開に頭が付いていかない。朝だから頭回ってないんじゃないのとか、からかうな!って言える空気じゃなくて口をつぐんだ。



「名前が好きだよ」

「う、」

「名前もだろ?」

「なんで知ってんのよ、もう…」



見透かされてたことと孝支の余裕綽々な態度に恥ずかしくなってきて、返事の代わりに背中にぎゅうっとしがみついた。じんわりとジャージ越しに伝わる体温が暖かくて鼻の奥がつぅんと熱くなった。



「君の特別になりたい」

「ばか…」




その恋はうつくしい


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私の誕生日記念にあおやんからいただいてしまいました!このスガさん素敵すぎてやばい^///^私、黒いスガ(しかも吸血鬼)しか書いたことないからこう、ふわっとしたやわらかいスガさんが逆に新鮮で、もうなんか、素敵ですね!なんでこう彼はこんなにも素敵なんだろう…あおやん本当にありがとう!

碧子
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