※長編夢主
「今日夜流星群って知ってたー?」
「うん」
「なーんだ、知ってたのか。つまんないのー」
夏は毎日ノースリーブの佳主馬も、流石に冬は長袖を着ている。それでも「寒い寒い」と言ってわたしに抱きついてはそのままパソコンの前から動こうとしない。わたしにとっては大迷惑でもある訳なんだけれど、でも佳主馬にくっついていられるこの時間が地味に好きだったりする。最も、寒いなら薄っぺらいTシャツの上に何か羽織れば良いのに。短パンスタイルは変えたくないらしい。
「あ、また勝った。」
「楽勝だよ、こんなの」
「でしょーね」
わたしも我が儘言って佳主馬と対戦したことあるんだけど(その時佳主馬はすっごく嫌そうだった)普通にK.O.だった。本当、瞬殺だった。「手加減した!」と言っていた佳主馬をどうしても信じることが出来なかった。別にそれで佳主馬を一時期嫌いだった時期があったとか喧嘩しただとかそんなことは一切無くて、我ながら心が広いなとか思ったりする。自惚れですよどうせ。
結局今日倒したのは全部で43人。まぁ、キングVS複数人っていうのもあったからなんだけど。
パソコンのシャットダウンする音が聞こえて佳主馬の方を見た。どうやらわたしは居眠りをしてしまったみたい。少し、腕が冷たくなっていたけど佳主馬に触れていた部分が熱をもっている。
「寝るの?」
「うん」
いつもと同じように納戸を出て、どちらともなく手をつなぎ、佳主馬の部屋に入る。「おやすみ」と挨拶を交わしてからちゃーんと布団に入るとこを見届けて、わたしも自分の部屋へ帰る。
………て、親子か!という突っ込みを入れたくなるようなやりとりだけど気にしない。佳主馬のカイロみたいなもんなんだもんわたし。
普段はこのまま寝る。でも今日は違うんだ。え?何故かって?それはさっき言ったじゃない流星群だから!
布団をごそごそと持ち出し、もう暗くなった縁側をぺたぺた歩き適当な所で腰を下ろした。ひんやりとした感触が裸足に伝わり体から体温が奪われていくのが手に取るようにわかる。できるだけ温かくしていようと布団の中で自分の体をぎゅ、と抱きしめた。
本当は佳主馬と一緒に見たかったんだ、流星群。恋人同士で見れたら凄いロマンチックじゃない?だけど、なんだか、今更になって言えなくて。長い間一緒にいるからそんな照れることじゃないのにね!まぁ佳主馬が知ってるって言った時からもうこれは駄目だなとか思ったしね。きっとそれもパソコンで見たんだろう。佳主馬に情報でかなったことなど一度もないもん。
(あ、)
そんなことをぐだぐだと考えていたらお星様が視界の右上から左下へキラキラ走っていった。一つ目の流れ星だ。くそう、速すぎて願い事言えなかった。三回とかこのスピードで…無謀じゃない?ていうか願い事何にしよ、そういやまだ決めてない。まぁとりあえず“佳主馬来てくれないかな”と心の何処かで思っていることは確かだ。
shining
「ねぇ、寒いから入れてよ」
「(ツンデレ…)どうぞ、」
□□□□
リクエスト有難う御座いました消化遅すぎすみませぬ…!
もう夏が冬になってますし!
でも愛は込めました^▽^
きっとこの後2人は流れ星の数とか数えてるんじゃないでしょうか←
101219