「眞悧先生っ!」
「ん?どうしたんだい名前ちゃん」
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眞悧先生はいつもわたしを子ども扱いする。確かにわたしは眞悧先生よりも年下でまだ学生だけど、シラセやソウヤなんかよりずっと大人だ。なのにシラセやソウヤよりも相手にされてない。悲しすぎる。眞悧先生を好きな気持ちなら誰にも負けないのに。
眞悧先生に恋人はいるんですかと聞いたことがある。いるよ、とあっさり答えた眞悧先生はすぐに書類に目を落としていた。眞悧先生みたいにかっこいい人だったら恋人いたって当たり前だよね。そんなことはわかっていた、わかっていた筈だった。それなのになんで胸のあたりが締め付けられるようになるのか、わたしにはわからなかった。
「おや、もしかして傷付いているのかい?」
「別に、そんなんじゃないです」
「じゃあどうしてそんな顔をしている?」
「わかりません!」
もう頭がいっぱいいっぱいで、わたしは走り出していた。暗に出ていけと言われている気がした。ズカズカと土足で入ってくるな、と。走る途中で涙が流れた。顔はぐしゃぐしゃで見るに見れない様子だった。
まずシラセとすれ違った。2人でいないなんて珍しいとか頭の片隅で思いながら、走り抜けた。すれ違いざまに「酷い顔、」と耳に届いたけれど気にはしなかった。
走り疲れて足を止めた頃、角からソウヤが出てきた。彼もまた、わたしを見て「酷い顔、」と言った。シラセならあっちに…教えてあげようとしたが、ソウヤはずっとにこにこ笑っていて動く様子はない。
「「良いこと教えてあげようか」」
さっきまでわたしの遠い後ろにいた筈のシラセはソウヤの隣に立っていた。何してるの、あなた達は眞悧先生の優秀な助手なんだから、早く眞悧先生のところへ行けば、いいのに…。
「眞悧先生は近い未来、」
「運命の至る場所へ還らなければなりません。」
「そこにはきっと」
「眞悧先生の恋人がいるかも。」
「行く方法は1つだけ。」
「中央図書館の秘密の書庫を探すこと。」
「「名前にそれができるかな?」」
何してる、わたし。真っ先に図書館に向かって。行ってどうするの?眞悧先生が好きな人なんだからとってもすてきな人に決まってる。勝つ気だって無いのに。ならどうして足を早める?眞悧先生が来た時にわたしもこっちに来ましたって。そう言うの?
秘密の書庫なんて、わたしに探せるの?
「なぁんてね」
「引っかかったね馬鹿羊」
なんのことかと振り返る前に頭を強く何かでぶたれ、程なくして意識も手放した。
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「ご苦労様。名前ちゃんは眠ったかい?」
「「勿論です、眞悧先生!」」
「それは良かった」
眞悧はふわりと笑う。ソウヤに持たせているアタッシュケースから見慣れた林檎を取り出し、それはいつもの薬となった。少し違うのは、そのものが水色に輝いていることだ。
「さぁてじゃあ、はじめようか」
↑↓
「あ、眞悧先生!」
「名前が目を覚ましました!」
「気分は如何かな?」
ぱちり、ぱちり、ぱちぱち。此処は何処だろう?見たことがある筈なのに、よくわからない。──目の前の人達も。
「──サネトシ」
「あれ?まだわかる?」
可笑しいな、きちんと改良した筈何だけどなー、ピンクの髪をした男はブツブツ何か言っている。2人の少年は、まるで新しいおもちゃを見つけた時のように目を爛々と光らせて覗き込んでいる。
しかし、サネトシとは何だ?知らぬ間に口から滑り出ていたけれど。
「あれ、眞悧先生!」
「名前が止まりました」
「ん、やっと効いてきたかな?」
起動停止したロボットのように、彼女は動きを止めた。目に光は映っていない。
「眞悧先生、アレは何の薬だったんですか?」
「名前に何をしたんですか?」
「一気に聞かれると困るなぁ。あの薬の本当の力は内緒だけど、名前ちゃんには心に眠ってもらったのさ。永遠の鎮静剤ってとこかな」
「「流石です!眞悧先生!」」
「だよねー」
彼はまたふわりと笑った。
運命の至る場所
「名前ちゃんには僕が必要だし、僕にも名前ちゃんが必要だからね」
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ちょっとわかりにくくなってしまったので補足。深読みして楽しみたい方は後書き読まないでくださいねー!
よし、とりあえず。夢主ちゃんは心の無い人、つまりロボットみたいになったってことです。病院の犬、眞悧の犬。眞悧先生に必要なのは実験体や雑用メイドってところじゃないかしらん← 無責任ですいませ、
眞悧先生かっこいいです。というか、今更だけど、どっちがシラセでどっちがソウヤかわかっておりませぬ\(^0^)/まあでも楽しかったからいいじゃないの、とひとりで開き直ってる次第です。黒ウサギの2人可愛いよ!アニメ展開やばすぎて頭がついていってません。まあピンドラに関してはいつもだけどね!← りんごちゃんのストーカー記録の方がまだ平和だったんだね…ううむ、深い。てか、ピンドラが2クールだなんて知らなかったわ…(゚ω゚)ずっと晶ちゃん見ていられるからいいのですけれど!次晶ちゃん書きたいけど書ける気がしない。眞悧先生書きやすかった、あんまでてきてなかったけど←
111016