「知ってやすかァ、名前」

「なによ」

「今日俺の誕生日なんでィ」

「そりゃあことあるごとに言われたら嫌でも覚えるっての」

「プレゼントは」

「はあ?」

「プレゼントはねーんですかィ」

「だーれがあんたの為に好き好んでプレゼントなんかあげなきゃいけないのよ」

「おめェに決まってんだろが 同僚にプレゼントくらい普通でさァ」


数週間前、きちんと言えば確か半年前。何故か誕生日の話になって、教えてもらったから「覚えとくね!」って言って終わった筈なのに二週間くらい前から覚えてやしたかィ?とか言われてまあ見事に忘れてた訳だけど(だってぶっちゃけ他人の生まれた日とかあたしに関係ないし)だけどそこから1日一回どころじゃなく会うたんびに言うんだもん。いい加減耳にたこができるわ!


「でもプレゼントとか何渡せばいいの?」

「…お前、此処に来る前は?」

「ニートですが何か」


友達もいなかったのかという憐れみと幻滅の目であたしを見てくるんだけどあたしにだって友達くらいいたわ失礼な。あたしに対しても、あたしの友達に対しても。
長い付き合いの子だったからプレゼント贈るとかそういう細々したやつ通り越して近すぎず、遠すぎないそんな関係だった訳。


「それにあたしあんたの好みとか知らないし」

「今から知りゃあいいんだよ」

「はあ?」


全く、さっきからコイツは何を言っているのか。理解しかねるわ、本当。普段から変だけど。てかただのドSだけど。…ってあれ?今日はまだドS発言してない?


「どうした沖田。風邪でもひいた?」

「名前こそ風邪ひいてるんじゃねえですかィ?頭が回ってませんぜ…ってそれはいつも通りでしたね。失礼失礼」


こ の や ろ う !何だコイツは一体。数秒前のあたしを返せ!


「そういうあんたはあたしの誕生日知ってんのかよ」

「当たり前でさァ。────」

「…!ストーカー!」

「黙りやがれ」


みみうちされた日付が正確だった。沖田には言ってないのに!新撰組でも入るときの履歴書ぐらいしか書いてないのに…!近藤さんプライバシーの侵害で訴えようかな。



□□□□
沖田きゅん誕生日おめでとう!一日遅れですがwそんでもってあんま誕生日関係ないというw
110709

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -