「やっぱり此処にいた」


 わたし、苗字名前は青ちゃんの幼なじみである。お姉さんの事件があってから、青ちゃんは時間があると屋上にいた。どういう取引をして四ッ谷先輩の領地である屋上の一角にいるのかは知らないし、わざわざ聞く気にもならないけど、何か、まだつっかかることがあるのならわたしにも相談して欲しい。最初の頃は四ッ谷先輩もわたしにちょっかいを出してきたけど真みたいに会談に興味がある訳じゃないとわかってからは何も言わなくなった。


「ねぇ青ちゃん?」

「ん」

「何処を見てるの?」

「……」


 屋上にいるときの青ちゃんの行動パターンは2つ。立ち入り禁止の筈なのに何故か1つだけあるベンチに座っているか、柵に寄りかかって立っているかのどちらかだ。その2つに共通点があるとすればどちらもボーっとしていて空返事だということだ。
 小さい頃から青ちゃんはどこか遠くを見ているような目をしていた。でも、それに向かっているでもなく、わたしよりも進んだ存在に見える訳でもなく、ただ単に見ているだけ。傍観者のように見えた。


「つらい時は一人で抱え込まないで、わたしや真に言っていいんだよ?」

「うん、ありがとう」

「青ちゃん、」


 貴方は、何処を見ていますか




□□□□
短い。
青ちゃんって可愛いですよね^ワ^個人的に好きです。

110307

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