※似非京都弁















「れんぞー。わたしはずっと廉造が来てくれんでつまらなかったのじゃ」

「げっ」

「げ、とはなんじゃ、げとは!」


 うわあ面倒な奴来よった。折角此処にいて最近忘れていたんに!
 こいつ、苗字名前は、俺が京都におった時の幼馴染で、家が隣やった。変な言葉を喋り、それを自分で変やと思うてない。全く変わった奴や。で、何でこいつが正十字学園におるんや!


「電車でテッテコテッテコ来たんよ」

「は!?電車!?」

「そ」

「おかんやおとんはどないしたんや!」

「行てきてええよーいいはった」

「何を考えとるん!」


 ヘラヘラ笑いよって…!無鉄砲で来るのはええけど、それで困るのは俺なんよ!?だって知ってる人おったら必ず頼るやろ!?


「はぁ〜」

「廉造。溜息をつくと幸せが逃げるとゆうてな、」

「誰の所為やっ!」

「珍しく荒れとるのう」


 他人事だと思ってこいつは…!


「いらっしゃいませ、苗字名前さん」

「そなたは誰じゃ」

「わたくしは此処の理事長を務めております、メフィストフェレスともうします」

「は!?この阿呆らしい格好しとる奴が!?お前の学校可笑しいんとちゃう?なあ廉造!」


 笑いながら言いよって、俺に振るな!ほんま、こいつがいてええことなんか全然あらへん。ほら、理事長後ろに黒いオーラ背負い始めたで!


「それでは苗字さん。貴女は志摩くんと同じクラスでいいでしょう」

「おお!そなた気が利くの!」

「は!?名前転校してきたんか!?」

「そうや」


 これからずっとこいつの側におらなあかんの!?そんなん勘弁してくださいわ。しかし、こいつ任せられるのって…他におらんしなあ。坊も子猫丸もこいつのこと知ってはおるけどそんな顔合わせたこともないしなあ。


「ほんじゃ廉造、宜しく頼む!」


 頼むじゃねええええええ!さよなら!俺のハッピースクールライフ…!



121014

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